藤田晋「自分のタイミングで勝負しない」重要さ 「今すぐ勝負」の焦りが失敗に繋がるケースも

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撮影:HARUKI
IT業界を牽引してきた堀江貴文氏と、サイバーエージェント代表の藤田晋氏。数々の試練を乗り越えてきたふたりですが、ビジネスパーソンにとって重要だと指摘するのは才能でも、頭の良さでもなく「ハートの強さ」だといいます。リレー形式で語る共著『心を鍛える』から、一部抜粋・再編集してお届けします。(堀江氏の記事はこちら

2018年7月。私は麻雀のプロリーグである「Mリーグ」を立ち上げました。45歳のときです。プロ野球やJリーグなどと同じように「企業がチームを持ち、選手とプロ契約を結び、リーグ戦で戦う」という仕組みを作ったのです。

現在、8つのチームが優勝賞金5000万円とプライドを賭けて戦っています。その理念からお話ししましょう。

そもそも”麻雀”の認知度は決して低いものではありません。しかし、イメージが良くなかったせいか、スポンサーのつかない競技だったのです。そのため、国内に数千人いると言われる麻雀プロの中で、麻雀だけで生活できる人はごくわずか。 

そんな状況に一石を投じたくて、私たちは「脱ギャンブル」を宣言し、「頭脳スポーツ」としての確立を掲げました。

麻雀を「頭脳スポーツ」に変えるまで

「従来の麻雀のイメージを180度変えたい」という願いから、錚々たる企業に参画をお願いしました。現在、博報堂DYメディアパートナーズ、テレビ朝日、コナミアミューズメント、セガサミーホールディングス、電通、U-NEXT、サイバーエージェント、KADOKAWAの8社に参画してもらっています。

メインスポンサーは大和証券、セミファイナルとファイナルシリーズのスポンサーは朝日新聞社です。各企業の信用とブランドにMリーグがお世話になる段階であるにもかかわらず、賛同・応援いただいていることに感謝をしています。

また、リーグの最高顧問は、あの「Jリーグ」や「Bリーグ」を立ち上げた川淵三郎さんです。私はMリーグを発足させてチェアマンに就任しましたが、難しい各団体の交渉や、ゼロから取り決めを作っていく際に、「川淵キャプテンのような方がいれば」と願っていました。ご本人に快諾いただけた瞬間は天にも昇る気持ちでした。

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