円安・低成長「日本」とウォン高・高成長「韓国」の差 「下がり続ける円」が本当に意味するところ

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日銀の黒田総裁は「円安に悪いもの」はないと発言したが、今の円安ははたして健全なのか(写真:yama1221/PIXTA)

足を怪我したら、松葉杖が必要になる。しかし、松葉杖に長期間頼りすぎると、筋肉が萎縮してしまうだけだ。これは、日本の状況、そして円安の状況に関しても、同じことだ。

安倍晋三氏と黒田東彦氏がそれぞれ首相と日本銀行総裁に就任してから、日本政府は円安に誘導する政策を継続してきた。現在、円は「実質」の価値でいうと、ここ半世紀で最も価値が下がっており、長期的な平均と比較すると3分の1近く低くなっている(図1、「実質」というのは、日本およびその貿易相手国のそれぞれ異なるインフレ率を計算に入れて調整した数値という意味)。

今の円安はいいのか悪いのか

今後さらに円安が進むと広く考えられており、それがいいことであるのかどうか、日本銀行と新たな岸田政権との間で意見の相違が出てきている。黒田総裁は、食品、エネルギー、衣服、および靴などの輸入に大きく頼る品目の「物価が円安によって上昇し、家計所得にさらに負の影響が出る可能性がある」と認めつつも、円安は日本にとって「差し引きでプラス」であると主張している。1月18日の記者会見では、「悪い円安というようなもの」はないとまで論じた。

これに対して、鈴木俊一財務相は、1月7日、「為替の安定」が必要であると強調し、市場に対して円安が過度な速度で過度な水準まで進んでいるという見方を伝えるという、「口頭での介入」を行った。

日用品の価格が上昇することで、今年の夏の参議院選挙を前にして、岸田文雄首相の支持率に悪影響が出る可能性はゼロではない。

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