「こじれた夫婦関係」修復できる・できないの岐路 プロである夫婦問題カウンセラーに聞いてみた

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人生経験を積み重ねた大人同士の結婚でも、順風満帆というわけにはいかないことも……(写真:Fast&Slow/PIXTA)

35歳以上で結婚した人たちを「晩婚さん」と名付けて、その結婚ストーリーと生活の現状を聞き取る本連載。今年1月で200回目を迎えた。夫婦揃って晩婚さんである取材先を含めると、200人以上の話を聞いてきたことになる。

筆者自身も再婚にして晩婚なので、インタビュー中に意気投合して雑談に突入することも少なくない。そんな取材先とはときどきメールで近況を伝えてもらったり年賀状を交換したりする付き合いが続いている。

人生経験を積み重ねた大人同士の結婚だけど…

彼らの多くは幸せな家庭生活を送っているが、中には不倫や離婚をしてしまったという報告もある。人生経験を積み重ねた大人同士の結婚だからと言って必ずしもうまくいくわけではないのだ。

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親子やきょうだい関係とは異なり、配偶者はもともと赤の他人。気持ちが離れると縁が完全に切れてしまいやすい。一度は人生のパートナーだったのに悲しいことだ。そして、今までは良好な夫婦関係を維持している夫婦であっても、一寸先のことは誰にもわからない。

夫婦関係がギクシャクしたとき、どうやって修復すればいいのだろうか。

近年は、客観的かつ中立的な立場のカウンセラーに電話やメールで相談できるインターネットサービスもあり、気軽に活用する人が増えているようだ。その1つである「エキサイトお悩み相談室」は2006年にサービスを開始し、累計相談件数は26万件以上に達する。コロナ禍もあって相談件数は急増しており、2019年と比較すると2021年は約2倍の相談が寄せられたという。

相談内容のほとんどは「人間関係」であり、配偶者を含む家族との関係に悩んでいる人が特に多いらしい。

夫婦問題カウンセラーのすみよしひさこさんはこの分野でのトップカウンセラーだ。夫婦どちらかの味方ではない第三者的アプローチを得意としており、相談者の4割は男性らしい。晩婚さん夫婦に起こりがちな問題と関係修復の方法について話を聞いた。

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