「こじれた夫婦関係」修復できる・できないの岐路 プロである夫婦問題カウンセラーに聞いてみた

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夫婦問題カウンセラーのすみよしひさこさん(写真:すみよしさん提供)

――コロナ禍で「おうち時間」が長くなって夫婦関係がむしろ悪くなってしまった、という相談が増えているみたいですね。

はい。24時間、家の中で一緒にいたら、仲のいい夫婦でもウンザリして当然かと思います。共働きの夫婦が1LDKの狭い家でそれぞれテレワークになり、リビングは妻が使っているので夫は玄関でノートパソコンを広げざるを得ない。そんな日常をむしろ妻のほうが苦にしている、というケースもあります。

「見たくないもの」を見てしまったその結果…

妻が子どもをしかりつける姿など「見たくないもの」を見てしまったり、在宅勤務になった夫は今まで通り家事をせずに、通勤しなければならない妻が改めて不公平感を持ったり……。

もっと深刻なのは、もともとあまり仲が良くなかった夫婦です。会社から帰ってくると「子どもにも冷蔵庫にも触るな」と妻からばい菌扱いされて、リビングにも入らせてもらえなくなったという男性もいます。コロナを理由にして、ますます相手を邪険にするケースです。

――コロナ禍は夫婦関係悪化の原因ではなくきっかけに過ぎないと感じます。いろんなケースがあるとは思いますが、関係を改善するにはどうしたらいいのでしょうか。

わかりやすくするために、関係修復をあきらめたほうがいい場合からお話しさせてください。どちらか一方が関係を修復する気持ちがまったくない、モラハラやDV、親が後ろで糸を引いている、などのケースです。

第1のケースでは、配偶者以外の異性が存在することが大半です。ちょっとした浮気や風俗店利用ではなく、不倫相手もしくは自分が本気になってしまう不倫です。

晩婚さん世代の男性が浮気するとき、社内の30代独身女性が相手だったりすることが少なくありません。結婚や妊娠に焦っている年齢なので、「奥さんと別れてください」と離婚届の書類を渡されたり、安全日だと言われていたのに急に妊娠を告げられたり。

男性も「嫁とはうまくいっていない。別れるつもりだ」などと調子のいいことを言ったりするので自業自得です。慰謝料を払って相手に謝罪するぐらいの勇気がなければ、奥さんとは離婚せざるを得ません。結局は不倫相手からも振られて、両方を失ってしまって苦しくて寂しい、という相談もあったりします。

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