「こじれた夫婦関係」修復できる・できないの岐路 プロである夫婦問題カウンセラーに聞いてみた

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――そんなときはどんなアドバイスをするのですか?

失ってしまったものを取り戻すことはできません。同じ過ちは繰り返さなければ、貴重な反省材料になります。次にいい人を見つけたときは気をつければいいのです。そして、不倫をしている他人にも、手痛い失敗例を伝えてあげられる存在になるよ、と話します。

私は不倫をやめなさいとは言いません。本人も苦しんでいて私に相談をしてくるので、そのつらい気持ちに寄り添うことが第一です。ただし、今までたくさんの不倫ケースを聞いているので、「こんなふうにバレて大変なことになってしまった人がいるよ」とは具体的に言っています。

例えば、同じ会社の男性とこっそり不倫していた女性の話。避妊薬の説明書を化粧ポーチの中に入れておいたら、幼い自分の子どもがポーチをいじって、旦那さんがいるところで説明書を出してしまったのです。当然、「どうしてこんなものを持っているのか?」となりますよね。

この不倫では、被害者である旦那さんのほうから相談を受けました。彼は奥さんを許したというので、「いったん許したのであれば、今後何があってもそのことを口にしちゃいけないよ」と伝えました。でも、本人はつらいですよね。妻はあの男とどんなことをしていたのか、などと想像してモヤモヤしてしまうようです。

DVやモラハラの場合も…

――関係修復をあきらめたほうがいい第2のケースはDVやモラハラですね。これは僕も理解できます。心身が追い詰められる前にとにかく逃げたほうがいい。第3の「親が後ろから糸を引いている」というのはどんなケースでしょうか。

晩婚さん世代でこれから結婚する男性に気を付けていただきたいケースです。結婚して子どもができたら里帰り出産をした妻が家に戻ってこない、という相談を何件も受けました。

多くの場合、妻の母親が後ろから糸を引いています。「帰っておいで。子どもはうちで育てるよ」と言うのです。子どもに一度も会わせてもらっていないという男性もいて、すごく落ち込んでいました。

勤め先や学歴が立派な人が「種」として狙われやすい傾向があり、モラハラをしていないのに「モラハラで怖い」と言いがかりをつけられた人もいます。結婚そのものよりも出産にこだわっていて、母親との関係が濃密すぎる女性には要注意です。

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