「ペプシモンブラン」は不味いはず?~恒例の変わり種・味予測~《それゆけ!カナモリさん》

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■ペプシモンブランが不味いと予想するワケ

 ちょっと昔の記事になるが、変わり種ペプシの戦略的目標が、2009年10月7日付日経産業新聞で紹介されていた。記事タイトルは、「サントリー、ペプシPRへ話題作り シソ・アズキ…相次ぎ『奇策』」。

 記事中でペプシブランドを運営するサントリー食品・食品事業部の石原圭子課長(当時)がインタビューに応え、「2本目を買ってもらうことは期待していない」「限定品は味わいの驚きでブランドの新しさや楽しさを発信する手段。商品自体がペプシのPRになっている」と言い切っている。

 ペプシの最大のライバルといえば、コカ・コーラだ。会社規模で考えれば、総合食品企業のペプシコは、コカ・コーラより遙かに規模が大きい。また、世界各地の飲料市場でも、地域によってはペプシがコカ・コーラを上回るシェアを確保している例もある。しかし、日本市場では、ペプシを擁するサントリーは飲料業界第2位。第1位が日本コカ・コーラだ。

 両社の飲料全体でのシェアはサントリーが20%なのに対し、日本コカ・コーラが30%以上と、サントリーは大きな差を開けられている。両者の戦力の違いで大きいのは、自販機の保有台数である。日本コカ・コーラが、全国にある清涼飲料用自販機約250万台の自動販売機のうち、約100万台保有するのに対し、サントリーは約45万台と劣勢なのだ。自販機での販売に劣るサントリーが注力するのは、昨今、自販機以上に重要な販売チャネルであるコンビニだ。自販機の飲料販売シェアはかつての50%から現在は35%まで低下している。それを奪っているのがコンビニなのだ。自販機は自社の都合で商品をラインナップできるのに対し、コンビニの棚を確保するには、チェーンの本部・マーチャンダイザー(MD)とフランチャイズオーナーが、「扱おう」という気にならなければならない。そして、その意志決定を大きく左右するのが商品の「話題性」なのである。

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