阪神・和田監督の「続投劇」でわかるウラ事情 CSで阪神が巨人に勝っても、手放しで喜べない理由
プロ野球の世界は高度な技術が明暗を分けると思われているだろうが、意外にも人間関係が絡む業界でもある。
CSファーストステージは、広島の「自滅」だった
セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)は、10月12日に阪神が広島を下してファーストステージを突破した。2戦ともスコアは1-0、0-0の緊迫したゲームになったが、阪神・和田豊、広島・野村謙二郎両監督の去就が微妙に勝敗に影響を及ぼした舞台でもあった。
まず、CS初戦を3日後に控えた10月8日、野村監督が辞任を表明する。降って湧いた発表のように報道されたが、各スポーツ紙は早くからネタをキャッチしていても、どの社も記事化できなかったのが現実だった。
しかし、一体、なぜこのタイミングだったのか? レギュラーシーズンは3位に甘んじた広島だが、CSを勝ち抜けば、日本一への〝下克上〟を演じることができるのに、決戦直前に大将がその座を下りるとなれば、少なからずチームという組織は揺らぐものだ。
サラリーマンの世界でも人事異動によって上司が変わると、部下はその旗色に影響されがちなものだ。急にソワソワしたり、どちらかになびいたりして、会社が浮つくケースは世間的にもよくある話だ。
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