山形で大逆転狙う「20年売れなかった芸人」の人生 古民家を月100円で借り、畑まで耕す本気ぶり
「僕は、肉体労働のバイト辞める理由が欲しかったんで、実は『すぐにでも行きたい』と思ってたんですけど(笑)。
水口から『何か新しいことせえへんか』みたいな話を持ちかけられたのも初めてでしたし、そのときの水口の声の感じも、『どこか新しいところで挑戦したいと思っている』というトーンやったんで。
それに、東京に出てきたはええものの、鳴かず飛ばず(の状態)が続いて。たまに仕事が入ったと思ったら、ピンの仕事で、しかもバイト。こんな状態でコンビ続けていけんのかな、もういっぺん、新しいところでコンビの仕事をやっていきたいと思ってたとこやったんで、『行こう』と」(本坊)
「山形県住みます芸人」として再出発
そして、2018年10月からソラシドの2人は、「山形県住みます芸人」として、大阪時代から数えて3度目となる芸人人生のスタートを切った。
「最初の半年はキツかったですね。『(吉本から)聞いてた話とちゃうやないかい!』と(笑)。けれども、半年ぐらい経った頃から、隔週やった(地元テレビやラジオの)仕事が毎週、入るようになって。そのうち営業の仕事もいただけるようになって、去年(2019年)の夏ぐらいには毎日、コンビの仕事が入るようになって、よっしゃ、よっしゃと……」(本坊)
だが、住みます芸人として、ようやく軌道に乗りかけた2人を新たな不運が襲う。コロナ禍である。
「東京や大阪の芸人もそうでしょうけど、コロナで、それまでに決まっていた仕事が全部、立ち消えになりましたね。レギュラーの仕事もそれまでの3分の1になって」(水口)
「僕なんか、(仕事の)調子ええときに、耕運機買ってしまいまして(笑)。いつか畑やりたいな思って。給料入るんは2カ月先やいうのに。コロナがきて『しまったぁぁぁ!』ってなったんですけど、後の祭りで。一時は生活費が底をつき、このまま死ぬんちゃうかと思いました」(本坊)
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