プレゼンが全然響かない人に通じる残念な共通点 つかみで滑り、具体性に乏しい話で心は動かない

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なぜこうなるのか、私は不思議でなりませんでした。プレゼンした人に聞くと

「だってふつう、まず自己紹介は必要ですよね」

こう答えられることがほとんどです。

この「ふつう」が問題なのです。なんとなく、「ここは自己(自社)紹介だよねー」と話しているのではないでしょうか?

聞き手の立場に立ってみましょう。「新サービス○○についてお話しします」と言ったら、次は何を聞きたいと思いますか?

「○○はどういうものなのか」「どれくらい画期的なものなのか」などを、まずはざっくりと説明してほしいはずです。そんな思いを持っている人に、

「その前に、自己(自社)紹介を……」

なんて言われるとどうでしょう。何かはぐらかされた感じがしませんか?

「背景」や「現状認識」を長々話されるのも退屈

そもそもプレゼンターの自己紹介や会社紹介に関心があるでしょうか?

早く本題について話を聞きたいはずです。

同じように、本題に入る前に「背景」や「現状認識」を長々と話されるのも聞き手にとっては退屈です。しかし、話す側にとっては逆。話し手にとって非常に話しやすいのが、この「背景」や「現状認識」なのです。理由は簡単。ちょっとネットを検索すれば、自分が話したい内容に関する事例やデータはすぐ手に入るから。それを話しておけば、もっともらしい話をしているような気分になれるからでしょう。

プレゼンでもスピーチでも大切なのは、最初にひきつける部分、いわゆる「つかみ」があるか、です。「つかむ」ためには、長い自己紹介や現状認識など「余計な前置き」は不要。とにかく最初に、「へー、面白そう。この先も聞いてみたい」と思わせるのです。

そのあと、何の話をどの順番で話すか、いわゆる「話の構成」の正解は、話す内容や聞き手がその時何を求めているかによって、無限にあります。少なくとも、「ふつうはこうだから」といった思考停止の状態で構成を決めることだけは避けるようにしましょう。

構成のしかた、今度はスピーチを例にお話しします。例えば結婚披露宴。スピーチの目的は、新郎新婦のすばらしい人柄を知ってもらい、一緒に門出を祝うというものですね。

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