スタバ・ジャパンCEOが語る、買収劇の舞台裏 米本社による完全子会社化で何が変わる?

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――米本社の引き締めが強くなる懸念も考えられる。

基本的には、トップマネジメントを変えるということもない。米本社は今、ティバーナという紅茶専門店やパン屋を買収したり、向こうとしても企業を大きくしようとしている。だが、そこでやっているものを日本に持ってくるという考えはまったくない。日本に合うかどうかを見極める必要がある。無理矢理に日本に押し付けてやることはない。

関根CEOは少なくとも2年後まで日本法人のトップであり続ける意向だ

――創業社長の角田雄二氏が取締役から外れることになった。

それは第1章の終わり、これからの第2章ということともつながる。日本にスタバを持ってきた貢献者だし、米本社のハワード・シュルツCEOも「雄二さん」と慕っている。米本社もサザビーに対する感謝の気持ちとフレンドシップを維持していこうと明言している。

これまでは雄二さんとのコンビネーションで、彼の力を120%使いながら、自分が責任を持ってやっていくというスタイルだった。雄二さんとしてもブランドを強くしようという思い入れは強かった。

そういうコンビを組んできたので、彼がいなくなるのは一抹の寂しさはある。だけど、雄二さん73歳、僕67歳だから。ジジイがいつまでもリードしているのは会社としておかしい。

成人式までSBJを見届けたい

――関根さんはいつまでトップでありたいか。

SBJが15歳の時に私が来た。この時期は人間と同じで一番大事な時期。背ばかり伸びて、まだ筋肉もついていないし、自我も確立していないというのが、僕が来た時の15歳のスターバックスだ。

それが今すごく成長しているし、健全ないい大人になりたい。20歳の成人式は見届けたいと思っている。今、それに向かっていろいろな仕掛けが動き始めている。さらにワクワクする形にしたいと思っている。個人株主様には、株主という関係から離れるのは非常に辛いし、迷惑をかけるかもしれないけれど、引き続きウチのファンでいてくれたらありがたいなと、そういうメッセージが伝えられればと思う。

※ 詳しくは「週刊東洋経済」2014年10月11日号<10月6日発売>掲載の「核心リポート02 突然、偶然、それとも必然? スタバ完全子会社化の真相」をご覧ください

(撮影:尾形文繁)

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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