一人目に紹介した「健さん」と、二人目に紹介した甥の、暗い人間からの脱却の過程は違いますし、性格や相性の違いもあります。どのご夫婦にも参考になるケースとは申しませんが、節子さんと由子さんには共通点があります。
節子さんは夫を「大っ嫌い」と公言しながらも、彼の良いところも認めて、とても尊敬していました。由子さんに至っては、甥の誠実な点、仕事熱心な点などを、「真面目すぎて面白味がない」なんてとんでもなく、すべてが尊敬の対象で、自然に夫を立て、ある時はリードする姿が、叔母としていつもも嬉しかったです。
余談ですがこの由子さんの実家のお母様が素晴らしい人なのです。私の姉は嫁である由子さんに何か用事を言いつけるわけではないのですが、万事、恐ろしいほど気が利きません。それでも心は綺麗なのだそうです(一応謙遜して)。
そこを由子さんのお母様はよく見抜いてくださって、「由子はいい人に恵まれた。姑さんにも夫にも親戚にも」、「(姉に)もっと由子に用事をいいつけてください」等々、なにかにつけて感謝してくださるのです。心のある人は、言葉足らずだが心はある人を見抜けるということでしょうか。娘は母親の鏡といいますが、由子さんの価値観は、母親から受け継いでいるようです。
言葉の量と誠実さは無関係
野口様、世の中には言葉巧みだけれど、不誠実な人がいっぱいいます。また言葉は少ないけれど心の美しい人もいっぱいです。節子さんのように趣味が共通になったお蔭で会話が通じるようになったり、由子さんのように太陽政策が(政策というよりはもっと自然なものでしたが〉、相手を変える場合だってあります。
それでなくとも年を重ねるにつれて人間が丸くなる人は多く、自ずと会話が増えたり、お互いの沈黙の空間が気にならなくなるのが夫婦です。
それまでは、言葉はなくともご夫君の良い点を認めて尊敬し、今の貴女がなさっているように自信を持って貴女のペースで、家庭を切り盛りされていかれるのが良いと思います。
人間は言葉も大切ですが、もっと大切なのは心なのですから。
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