千葉「QVCマリン」のシートは"残念"だった 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<6>

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QVCマリンの最寄り駅はJR京葉線の海浜幕張駅。東京駅の八重洲北口や八重洲中央口からJR京葉線に乗ろうとすると徒歩で15分ほどかかる。八丁堀駅で日比谷線から京葉線に乗り換える方が格段に楽だが、筆者の行動パターンからすると、八丁堀の立地は中途半端で結局「わざわざ行くところ」。ゆえに結局は東京駅から乗ることになる。

西武ドームには何の抵抗もなく定期的に通うようになったのに、この球場に通うようにはならなかった最大の理由は京葉線利用の球場だという点だ。

乗るまでは大変だが、実際に京葉線に乗ってしまえば、海浜幕張までは快速で約30分。海浜幕張駅の南口を出ると、右手に大規模なコインロッカーがある。球場にもコインロッカーはあるが、わざわざ球場まで持って行く必要がないならここで大きな荷物は入れてしまおう。

ロータリーを右手に見ながら歩いて行くと、シャトルバスの立て看板が見えてくる。球場までは料金は100円。シャトルバスは海浜幕張駅のほか、JR総武線幕張本郷駅、幕張駅、稲毛駅からも出ているが、料金は幕張本郷からだと260円、幕張駅からだと200円、稲毛駅からだと250円かかる。

球場には5分ほどで到着。バスが到着するのは本塁裏付近。まずは海から強風が吹き付ける中、右回りに外周部を回ってみる。フード、ドリンクブースがいくつか出ていて、外周部のブースで購入したものを座って飲食できるよう、テーブルと椅子が大量に用意されている。

オフィシャルグッズショップや屋内練習場が1塁側にあり、外野席裏手あたりまで来ると、海が見える場所がある。この球場はマリンフィールドという名前にふさわしく、文字通り海に面しているということを実感する。フェンスが立てられているが、警備のスタッフが3人も立っており、近寄るだけで注意される。だが、写真を撮らせてくれるよう頼んだら許してくれた。

取り残された4階

1周したところで球場内に入り、第1のミッション、女子トイレの個室数カウントに着手。1階コンコースは内外野が分断されていて、筆者のチケットでは外野に入れないので、今回も内野だけのカウントに。1階の女子トイレは全部で6カ所。それぞれに洋式の個室が10あり、ここだけで合計60。この1階コンコースが1~2階の客席に対応している。洋式化はしっかり進んでいて、清掃も行き届き極めて快適だ。

今回は球場への到着時間が若干遅れたため、ゲーム開始前の探索はいったんここまでで中止し、3階と4階はゲーム途中で改めて探索したところ、3階の客席はバルコニースイートというガラス張りの特別室。この横に1カ所女子トイレがあって、ここには洋式の個室が8つあった。きれいなのは言うまでもなく、芳香剤まで完備されている。

4階に上がったときはゲームも中盤にさしかかっていたが、ここだけは下の階とは別世界。コンコースにはほとんど人がおらず閑散としていて、店舗もヒマそうだった。ここには6カ所の女子トイレがあるが、改装の手が入っておらず、和式中心で臭くて汚い。和式は清掃員を常駐させて四六時中清掃をしていないときれいな状態に保てない。6カ所で和式26に洋式が9。1階や3階とはえらい違いだ。おそらく以前のこの球場は、全体がこうだったのだろう。残念ながら、筆者には過去の観戦時にトイレがどうだったのか記憶がない。

内野に合計103あり、内野座席数2万3000に対する割合は0.44%だ。他球場と概ね同水準だが、4階が手つかずな分、ちょっとだけ減点。この球場は年配の観戦者があまり多くなさそうなので、福岡、広島、仙台ほど和式は必要ないはずだ。

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