直接的にガバナンスとの関係を言及される経営者はいませんでしたが、明らかに、神や自然の前での無力さ、生かされていることへの感謝から、自らを律する姿勢を感じることができました。ルールで縛る近代的なガバナンスとは対極にある究極のガバナンスシステムと呼べるかもしれません。
50回忌まで物故者法要
これらの企業は、創業者・創業家を大切にすることはもちろん、先輩社員を敬う気持ちも忘れません。OB・OGの物故者法要をなんと50回忌まで行うという会社がいくつもあります。実の家族・親族でもなかなか実施することが難しいであろう50回忌までの物故者法要という営みが、社員の心に訴えるものの大きさは計り知れません。
ある方はこう言います。「法要に出席するたびに、自社の歴史を改めて実感するとともに、50回忌までやってくれることへの敬意の念がわき、それを継続させていかなければいけないという気持ちになります」
神事・催事・仏事をすれば長寿企業になれるわけではありません。しかし、そのようなことを大切にする精神を持ち、21世紀の今も、栄え続けていることに着目し、謙虚に学ぶ姿勢を持ってみてはいかがでしょうか。なお、グロービス経営大学院では、『創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか』の出版を記念してセミナーを行いますので、ふるってご参加ください。
●大阪開催 11月5日(水)
●東京開催 11月6日(木)
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