世界から見ても、日本は創業100年以上の長寿企業の宝庫と言われています。なぜそんなに長寿企業が多いのか、長く繁栄する秘訣はどこにあるのか。その謎を解き、いまの日本企業が学ぶべきことを探ろうと、このたび『創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか』を出版しました。
本連載では本書で書き切れなかったことや裏話などを3回に分けてお伝えしていくことにします。
「長寿企業」大国ニッポン!
「26000、1200、600、190、40」――これはさまざまな資料をもとに集計した、日本における創業100年以上、200年以上、300年以上、500年以上の企業のおおよその数です。世界に目を向けてみると、創業200年以上の歴史を持つ企業の40%以上がなんと日本に存在しています。ちなみに、日本に次いでドイツ、フランス。この3カ国で全体の70%。有名な金剛組は聖徳太子の時代からある世界最古の企業。そう、日本は、「スーパー」が付くほどの長寿企業大国なのです。
長寿企業といってもさまざまです。大規模に事業を展開し株式を公開している企業から、伝統工芸的なビジネスを家族経営で守っているものまで。変化が大きく速いといわれる現代において、このような企業から何を学ぶことができるのでしょうか。
この連載では、創業300年以上の歴史を持ち、年商50億円以上のビジネスを展開する企業69社を「日本型サスティナブル企業」を名付け、その経営の秘密を3つのポイントについて見ていきます。武士の時代に創業され、明治維新(開国)、日清戦争、日露戦争、関東大震災、二度の世界大戦、東日本大震災など想像を絶するさまざまなことを乗り越えてきた企業ですから、学ぶべきことはたくさんあるはずです。
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