(第37回)【変わる人事編】大シューカツ時代の没個性。学生も企業もWeb依存症候群

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●マニュアル依存シューカツよりも語学を評価する企業

 あるメーカーの開発部長は「シューカツ本でヘンに汚れてほしくない」と語り、こんなことも言っていた。「いま企業ではグローバル化への対応が急務。だからといって外資系金融業界のようにTOEIC900点を求めているわけではない。学生が英語に対する偏見を持っていなければそれで十分」。
 具体的には次のように面接で話す学生がいて、それが事実なら採用したいと言うことだ。「御社のグローバル展開を知り、昨年夏に志望を決め、足りない語学力を補うため毎日NHKの英会話番組で勉強しています」。1日15分、30分のラジオ番組を聞くことくらいはできるだろう。いまはPodcastでも語学の学習はできる。

 海外赴任がいやという若者が増える中、語学に偏見を持たないという姿勢だけでも評価されるのだ。確かにシューカツ本に振り回されている学生よりも、毎日英会話を勉強する学生のほうが企業の評価は高いだろう。

 ただしそんな企業の人材選びの視点について、教えてくれる本は少ない。

●Webシューカツの進行する時期に大学キャンパスは禁酒禁煙化された

 このWebシューカツは04年あたりから顕著になってきたが、同じ時期に大学内が禁酒禁煙化されるようになった。酒もタバコも良くないものだと思うけれど、90年代までは黙認されていた。

 たしかに法律上は20歳にならなければ酒もタバコも禁止されているが、大学には大学の暗黙のルールがあり、大学生であれば一人前の大人として遇する(べき)という考え方があった。新入生がタバコを吸ってもしかられることはなかったし、ゼミや研究室では小さな酒宴が催されることはしょっちゅうだった。いまは大学が規制し、学内では飲酒できない大学が増えている。こんな規制を嘆いている教授も多い。
 しかしこういう清潔な環境が人を育てるのかといえば疑問。私にはまるで幼稚園のように思える。

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