俳優⇒冷蔵庫マンに転じた60歳が得た最高の天職 還暦を迎えた男は今でもブレークを狙っている

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浅野忠信さん主演の映画『鮫肌男と桃尻女』では映画の冒頭のシーンに登場してインパクトを残した。

『沙粧妙子-帰還の挨拶-』『孤独のグルメ』『きらきらひかる』など有名なドラマにも登場している。

「でも役者の仕事は1年に5~6本くらいでしたね。役者としては特に注目はされなかったです。とにかく仕事はなくて、時間だけはありました」

その頃、事務所がネタライブをはじめた。

社長は冷蔵庫マンさんに

「仕事なくて時間があるなら、ネタを作って見せにこないか?」

と言った。

「それまでは俳優しかしたことがありませんでした。どうしたものか考えあぐねていると、社長に

『君みたいに中途半端な二枚目は普通にネタをやっても誰も笑わないよ』

と言われました」

冷蔵庫マンさんは、それならばと段ボールでカウボーイハットとカウボーイの衣装を作って舞台に上がった。

「ライブでやったら跳ねました。社長もこれだったらいけるかもしれないぞ!! と言ってくれました」

冷蔵庫マンさんは、段ボールを使っていろいろなキャラクターを作り舞台に上がり続けた。

ロッカーマンに着想を得て冷蔵庫マンが誕生

ある日社長が石ノ森章太郎『ロボット刑事』に登場する、ロッカーマンというキャラクターの人形を持ってきた。

四角いシンプルなロッカーから手足が生えた非常にシンプルな形の怪人だ。

冷蔵庫マンが誕生した(筆者撮影)

「そこから着想を得て冷蔵庫マンを作りました。最初は

『会話のない家庭にジョークで会話の糸口を見つけて、家族を和やかにするキャラ』

だったのですが全然人気が出ませんでした。6カ月くらい経ったある日、

『そうだ、悪者になろう!!』

と思いつきました。

『お笑いライブの熱を冷やしに行く』

というキャラクターに変更したらウケました。ならば今後、冷蔵庫マン1本に縛ろうと思いました」

事務所にかけあって、芸名を飯塚俊太郎から冷蔵庫マンに変えると伝えた。事務所からは

「ふざけるな!! 名前が冷蔵庫マンでいいのか?」

と却下された。

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