俳優⇒冷蔵庫マンに転じた60歳が得た最高の天職 還暦を迎えた男は今でもブレークを狙っている

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『エンタの神様』などへ出演も(筆者撮影)

テレビでの知名度も少し上がった49歳の頃、冷蔵庫マンさんは知り合った女性と結婚した。

「お笑い好きの女性で、飲み会で出会いました。1年くらい付き合って結婚しました。ちょうど東日本大震災があり、こんなご時世だし結婚したほうがいいかな? と思いました。現在は共働きです。助け合って生活できるというのはとても楽ですね」

現在はアルバイトはせず、冷蔵庫マンとしての収入だけだ。

「特別な見た目ですから年に2~3本はテレビに呼んでもらえます。お笑いライブは普段からよく出させていただいてます。ここ数年は3カ月に1回のタイミングで銭湯の待合室で独演会をやらせていただいてました。

コロナが流行って活動は自粛せざるをえず、収入も下がってます。ただ全然絶望はしていないですね。健康さえあれば大丈夫というのが根底にあるので。ポジティブシンキングすぎますかね?(笑)。

今はワハハ本舗本公演に出ていた時の貯金を取り崩しながら、なるべくお金を使わない生活をしています。子供時代からお金を使わないつつましい暮らしには慣れていますから、苦痛ではないですね」

「ただの年寄りとは思われたくない」

冷蔵庫マンさんはこれからどういう芸人生活を送っていきたいと思っているのだろうか?

「還暦を迎えて、実は内心ではすごく気負っています。どうしたら売れるんだろう? といつも考えています。冷蔵庫マンは続けますけど、いつも進化していきたいと思ってます。若手の芸人さんたちに、ただの年寄りとは思われたくないですから。

今でもブレークを狙っていますよ。この年だから1回ブレークしたら、死ぬまでやっていけると思います。自ら一発屋を狙っていってます。なんだか行ける気がするんですよね(笑)」

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と言うと冷蔵庫マンさんはにこやかに笑った。楽天的でほのぼのとした冷蔵庫マンさんだが、お笑いに関してはとても熱い思いが伝わってきた。

これからの冷蔵庫マンさんの活躍に期待したい。

村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター

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むらた らむ / Ramu Murata

1972年生まれ。キャリアは20年超。ホームレスやゴミ屋敷、新興宗教組織、富士の樹海などへの潜入取材を得意としている。著書に『ホームレス大博覧会』(鹿砦社)、『ホームレス大図鑑』(竹書房)など。

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