上野双子パンダ誕生から半年ぐんぐん成長の記録 母の後を追って「外の世界」も少しずつ体験

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右から、外に出たシンシン、レイレイ、シャオシャオ。2021年11月29日撮影(写真:公益財団法人東京動物園協会提供)
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上野動物園の双子のジャイアントパンダが生後半年を迎えました。半年の間に目覚ましい成長を遂げています。

双子の同時出現で驚かなかったシンシン

双子のジャイアントパンダ、雄のシャオシャオ(暁暁)と雌のレイレイ(蕾蕾)が上野動物園で生まれてから12月23日で半年を迎えた。体重はこの半年間で、シャオシャオが約97倍、レイレイが約87倍に増えている。

双子は6月23日の誕生からしばらくの間、交互に母のシンシン(真真)と過ごした(参照:『「すり替え作戦で育児」双子パンダ誕生の舞台裏』)。だが10月23日の午前10時過ぎ、ついに双子が一緒にシンシンに預けられた。シンシンが双子と同時に対面するのは、出産以来、初めて。母子3頭を一緒にする日程は、中国側とも相談して決めた。

当日は、シンシンが産室の隣の部屋で食事中に、職員が双子を産室に入れ、扉を開けて出入りを自由にした。シンシンは産室にやってくると、まずは目の前にあるパンダ団子(とうもろこし粉、大豆粉、米粉、卵などで作った団子)を食べ始めた。

もしかしたらシンシンは、1頭だけを育てていたつもりだったのに、2頭がいて驚いたり、世話を拒んだりするかもしれない。だがシンシンは、2頭いても驚かなかった。食事が終わると、2頭の体をなめたり授乳したりと、落ち着いて世話をした。午後2時22分には、2頭同時に授乳した。

上野動物園の大橋直哉・教育普及課長は「シンシンが久しぶりに2頭一緒に会って、どんな反応をするか不安でしたが、2頭いることにあまり違和感がなかったようです。無事にクリアできたのかと思います」と話す。

飼育係や獣医師は、双子の誕生以来、24時間体制で飼育管理を続けてきた。無事に母子3頭が一緒に過ごすようになったので、10月26日夜の宿泊を最後に24時間体制は終わった。

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