日本人の考えがコロナで180度変わった根本理由 今こそ「自分の感情」と向き合いライフシフトを
発売を記念して行われた著者2人と平野未来氏の鼎談の模様を3回に分けてお届けする。1回目となる今回は、コロナ・パンデミック後の日本人が大切にすべき価値観とは何かについて語り合う。
(司会:東洋経済オンライン副編集長 倉沢美左)
パンデミックが教えてくれたこと
──さっそくですが、皆様にお聞きしたいのは、新型コロナウイルスが日本をどう変えるかです。パンデミック後の日本では、日本人の中心的な価値観や人生における優先事項はどうあるべきでしょうか。
アンドリュー・スコット(以下アンドリュー):明らかにコロナウイルスは多大な影響を与えています。私たちの多くは、これまでの行動様式を打ち砕かれ、さまざまなことについて考え直すことになったのです。
もともと長生きしたいと思っている私にとって興味深かったのは、このパンデミックが私たちに「健康」の価値を教えてくれたことです。
また、健康や、健康に長生きすることは、1人では手に入れることができないということもわかりました。企業や政府によるサポート、そして、周りの人によるサポートが必要です。これは社会の問題、公衆衛生上の問題なのです。
経済的な面だけでなく、精神的な面でもレジリエンスの必要性を学んだと思います。そしてもう1つ、何が自分にとって重要か、ということについて行動の変化が見られるようになりました。
誰もがこう思ったのです。以前にはやらなかった何か楽しいことを、今できないか。以前は本当に楽しかったのに、今はできなくなってしまったことがないかと。