日本人の考えがコロナで180度変わった根本理由 今こそ「自分の感情」と向き合いライフシフトを

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働き方をリセットすることでもあり、とても大きな変化だと思います。

物語を見つけるために「感情」を大事にしよう

平野未来(以下平野):リンダさんが日本の会社のことをよく知っているのは本当に驚きです。日本人は確かに毎日会社に行かなければなりません。しかし、コロナウイルスのために価値観が変わってきていると感じています。

これからは自分の価値観を持つことも必要です。『ライフ・シフト2』に書かれていることすべてが、まさにそのことを語ろうとしているように感じています。

平野未来(ひらの みく)/シナモン社長CEO。2008年東京大学大学院修了。学生時代にアプリ開発のネイキッドテクノロジーを創業し、11年にミクシィに売却。12年にシンガポールでシナモンを創業、16年に日本法人を設立。21年に政府の経済・財政一体改革推進委員会委員、新しい資本主義実現会議有識者構成員に就任(撮影:梅谷秀司)

多くの人が自分の「物語(生きがい)」を探すのに苦労します。物語は、簡単に見つからないものですが、落ち込む必要はありません。自分の感情に耳を傾けるようにすればよいのです。うれしいことや、ワクワクすること。ポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情もあります。悲しい気持ちや、怒りも重要です。

以前、若い日本人女性が働きすぎのために自殺したというニュースを聞いて、とても悲しい気持ちになりました。5年前の出来事です。私はそれが、自分の使命を見つけるきっかけになりました。

最初の悲しい気持ちは怒りに変わり、日本の働き方を変えなければならないと思うようになったのです。すぐには変えられないかもしれませんが、私たちの世代がそれをしなければなりません。

ビジネスにおいて、感情はあまり重要なものとして見なされていません。でも、自分の感情に耳を傾けることはとても大切です。

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