少ない油で簡単「カリカリの唐揚げ」家で作るコツ 使うのはフライパン、町中華の技法を活用

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表面にコーンスターチをまぶします。コーンスターチがカリカリ感を出す秘密兵器です。このために用意できない、というのであれば片栗粉でも代用できますが、コーンスターチのほうがデンプンの粒子が細かく、水に
馴染みやすいため、よりカリカリ感が出ます。

粉をまぶすときは箸を使うと手につきません

箸の先から泡が出てくるくらいが温度の目安です。

170℃の油で揚げていきます。油の量は少なくても大丈夫。

はじめのうちは衣が剥がれやすいので、あまり触らないようにしましょう。中火のまま2分〜2分30秒揚げます。

衣が剥がれやすいので、あまり触らないようにします。

裏返し、弱火に落として2分揚げたら一度目の加熱は完了です。

裏返したら、弱火に落とします。

網などにとって2〜3分間置きます。この過程で鶏肉の内部にあった水分が外側に移行します。

一度置くことで鶏肉の内部の水分が外側に移ります

二度揚げによって、つねに揚げたてを食べられる

190℃〜200℃に熱した油で二度揚げして、表面をカリッとさせます。加熱時間は1分程度。二度揚げは一見すると面倒に思えますが、一度目の唐揚げを揚げ置きできるメリットがあります。結果としてつねに揚げたてを食べることができるので、効率的です。

二度揚げで、表面をカリッとさせます。

中心温度を計ってみたところ、およそ70℃といったところです。一般的に鶏肉を加熱するときは65℃で数分加熱することが殺菌とおいしさのバランスをとるアプローチと考えられています。しかし、唐揚げの場合は肉をマリネしたり、小麦粉の衣で包むことで保水されるので、中心温度は高めでも充分なおいしさが保たれるのです。

中心温度はおよそ70℃でした。

つまり、唐揚げは家庭でもおいしさを出しやすい料理と言えます。油をたくさん使わなければ気軽に挑戦できるので、ぜひ試してみてください。ちなみに肉をマリネする際、にんにくのすりおろしを入れても味にパンチが出ます。揚げたてのカラリとした唐揚げはビールとの相性は最高です。

できあがり

(写真はすべて筆者撮影)

樋口 直哉 作家・料理家

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ひぐち・なおや / Naoya Higuchi

1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。2005年『さよなら アメリカ』で第48回群像新人文学賞を受賞しデビュー。著書に小説『スープの国のお姫様』(小学館)、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)、『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)などがある。

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