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「安易にMBA取得」学び活かせぬ人に欠けた視点 学び続けるための改革が今の社会には必要だ

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  • 角田 陽一郎 バラエティプロデューサー/文化資源学研究者
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もちろん、MBAそのものを否定しているわけではないですし、彼女が本気でテレビ業界を変えたいとかであれば、僕も背中を押したでしょう。ただ、基本的には「自分がやりたくて、自分のキャリアが拡張するところに、学ぶことを置いたほうが楽しくないか?」と思うんです。

その結果、最初に抱いていた目標からズレてもいいし、そうなることのほうが多いと僕は思います。でも、コロンブスがインドに行こうと思って新大陸を発見するようなことがあるかもしれない。大事なのは、まずは自分の興味を起点に、周辺の領域を攻めていくことなんだと思います。

僕自身も、バラエティープロデューサーという出自を活かし、「A to B to C」という概念を提唱、仕事につなげています。Aはアカデミック、Bはビジネス、Cはクリエーティブ。バラエティープロデューサーをしながら、文化資源学の研究をしている人間だからこそ生み出せるビジネスではないかと思うんです。

院卒は「国の仕事」が受けられる?

とは言え、中には「どう転ぶかわからないなら、苦労して学び直すのはちょっと……」と考える人もいるでしょう。そんな方のために少しビジネス的な話をしますと、40代で早稲田の大学院に通った方から「国の仕事が増えました」と言われたことがあって。

どういうことかと言うと、ご存じのとおり、日本の官公庁って優秀な大学を出た人が行きますよね? でも、大学卒は学士であり、それゆえ官公庁には専門家があまりいないそうなんです。「よいのは学歴ではなく、学校歴」という皮肉な状態になっているわけですが、だからこそ、省庁では物事を決める時に専門部会を開いて、学者を呼んでお墨付きをもらう。「国の仕事」と聞くと、一気に学び直しの意欲が湧いてきませんか?

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【個人の努力だけでは限界がある】

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