時間ないと嘆く人がわかってない「80:20の法則」 すべての作業が平等に重要なわけではない

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時間をうまくする管理する方法について解説します(Pangaea/PIXTA)
いくら工夫をしても、時間が足りないという人は多いかもしれません。なぜ時間管理がうまくいかないのでしょうか。新著『ライフハック大全 プリンシプルズ』を上梓した、研究者・ブロガーの堀正岳氏が「時間管理の本質」について解説します。

結局、時間はどのようにしても足りなくなる

人生を変えるとは、時間の使い方を変えることです。そして時間の使い方を変えるには、いま何か別の行動で埋めてしまっている毎日の行動を見直して、別の行動に入れ替える必要があります。これが、時間管理の本質といってもいいでしょう。

よくある時間管理の考え方の誤謬に、仕事の時間や空き時間を上手にジャグリングできれば、より多くの物事に手を付けて、それだけの成果を挙げられるというものがあります。

例えばワークライフバランスの考え方は、「仕事をしすぎることで家庭や趣味にあてている時間が犠牲になるのを避けるために、仕事と生活を調和させる」ことを目標としています。しかしこれを実現するには就労の仕方自体に大きな変化が必要ですし、時間の使用方法にある程度の裁量がなければバランスは達成できません。

現実には仕事はいくらやっても果てがありませんし、家族との時間や自分の趣味の時間も、理想をいうならばいくらだって必要でしょう。余裕も裁量もない状態で仕事と家庭をバランスさせようとしても、そのどちらにも不満な状態が生まれる“時間の奪い合い”が日常になってしまいます。

結局のところ、時間はどのようにしても足りなくなります。足りないのを前提として、私たちはつねに何をするのが最善なのかの選択を迫られているのです。

これを解決するために、どれだけ寝食を惜しんで活動できるかを追求してみたり、無駄な時間や怠惰な時間を一切なくして生産的な時間をどれだけもてるかが重要だと説いたりするのは、安易なライフハックといえます。

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