経済上の理由で生活が困難になっているにもかかわらず、ほかに利用できる制度がない場合には、⑧生活保護制度の利用を検討してほしい。
生活保護制度では、地域、世帯構成、年齢などに基づいて計算された世帯の「最低生活費」と実際の世帯収入を比較し、収入が最低生活費に満たない場合に、その差額が生活保護費として支給される。お住まいの自治体の福祉事務所で生活保護に関する相談や申請をおこなうことができる。
申請をすると、生活状況や資産についての調査を経て、原則14日以内(最長30日)で保護を開始するかどうかの決定がなされる。
生活保護の利用は悪いことではない
何となく持っているイメージで、生活保護を利用するのはよくないのではないかとお思いになる人もいるかもしれない。
しかし、自力で何とかしようとして借金を増やしてしまったり、無理に生活費を切り詰めて体調を崩してしまったりすれば、さらに厳しい状況に陥ってしまう。
生活を立て直すために一時的に生活保護を利用するというのは決して悪いことではない。厚生労働省のホームページにも「生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください」と書いてある。恥ずかしいことだと思う必要は全くない。
役所の窓口で手続きを拒んだり、嘘の説明をして追い返したりする「水際作戦」によって申請を諦めてしまう人もいるが、このような場合は支援団体に相談してほしい。不当な対応によって申請を妨害させないように同行支援をおこなっている団体もあるので、困ったときには頼ってほしい。
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