「新型レヴォーグ2.4L」乗ってわかった鋭い実力

痛快さとゆとりを兼ね備える走りを高次元で実現

かつてWRXのカタログ(2004年)には表紙を開くと、左ページ一面に大きく前輪ブレーキ(ディスクとキャリパー部分)の写真が掲載されていた。傍らに「速いクルマほど、よく止まる扱いやすいブレーキが大切である」という主旨の説明文があったが、スバルはWRCをはじめとした数々のレースシーンから、その重要性を深く理解していたメーカーのひとつだ。

それにしても2.4Lは加速力が強くて、当然ながら速度のノリが良い。またカーブではより高い速度で通過できることからボディへの負荷は確実に増えている。にもかかわらず、1.8Lで感じた落ち着いた車両挙動は2.4Lとなっても変わらない。その点を開発担当者に聞いてみた。

「ワゴンボディは後半部の開口面積が大きくなるため剛性面では不利な傾向です。レヴォーグではフルインナーフレーム構造として剛性を確保しつつ、サスペンションの取り付け剛性を高めました。また、当初からかなり余裕をもったスペックで設計しています」とのこと。

リアスタイル(筆者撮影)

なるほど、当初から2.4Lのハイパワー/ハイトルクを見越したボディ設計が施されていたわけで、どうりで1.8Lの試乗時に感じたシャーシやボディ(いわゆる骨格)のゆとりが大きく、安心感が高かったわけだ。

2.4Lエンジンは新型「WRX S4」にも搭載

ところで、この2.4Lはレヴォーグへの搭載と同時期に新型「WRX S4」にも搭載された。出力やトルク、そしてトランスミッションにしてもすべて同じだが、筆者はレヴォーグとの組み合わせがベターだと感じた。

ならば、純粋に走りを楽しむために生まれた新型WRX S4と2.4Lの組み合わせはナシなのかといえば、そんなことはない。

スバルには名機「EJ20型」がある。数々のスバル車に搭載され、歴代WRXのエンジンとしても活躍した。高回転域で炸裂するパワーと痛快な回転フィールは、レースシーンのみならず世界中のユーザーを魅了した。

かくいう筆者も、かつてEJ20型を搭載した「インプレッサS203」(6速MT)オーナーの一人だった。

アクセルペダルを操作する右足がつるほどのエコラン(低燃費走行)に徹しても10.0㎞/Lの大台に乗せるのがやっとだったが、いかにもリッチに燃焼してますと言わんばかりに高回転では力強かった。ピストンをはじめ各部のバランス取りを行った専用エンジンが織りなす緻密な出力特性や、チタンマフラーからの咆哮は素晴らしいの一言だった。

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