500人に1人がコロナ死でも「株価爆上げ」米国の闇 怒れる教授が「GAFA+Xはヤバい」と警告する訳
そしてパンデミックによって、金持ち優先のトレンドは加速された。政府のコロナ対策も結局は大企業や富裕層を助けることになり、格差は拡大した。GAFAをはじめとする巨大企業による支配は、この先も続くと彼は見ている。
しかし危機はまたチャンスでもある。コロナ禍でチャンスをつかんで成長している企業、あるいはポスト・コロナの世界で成長が見込まれる企業もまた存在する。いわば「Next GAFA」候補だ。
筆者はテック業界ばかりでなく、メディア、医療、保険、寝具、フィットネス関連など、さまざまな業界の有望企業の名をあげている。
ウーバーやエアビーアンドビーについては、自ら資産を持たず、他人の資産(車や家屋)を活用して経営リスクを減らすという、実に巧妙な「搾取的」形態であると皮肉りながらも、危機におけるその強さを認めている。
パンデミックで成長が加速する業界は、従来のビジネスモデルが通用しなくなる、ディスラプション必至の業界だという。具体的には昔から付加価値は増えていないのに、価格だけが上がっている分野である。
大学という「ビジネス」はディスラプション寸前
その代表として彼は医療と教育をあげている。特に教育については、丸まる1章を割いて変化の必要性を訴えている。
アメリカの大学の授業料は、40年で1400%アップした。大学はブランド力で売るぜいたく品となり、裕福な家庭の子弟が圧倒的に有利な状況になってしまった。それが新たなカースト制の温床となり、貧しい家庭の子は出世のハシゴに手をかけることすらできなくなっている。
しかしこれまでテクノロジーの参入が阻まれてきた教育業界も、キャンパスに学生を集められなくなったことでリモート化が一気に進んだ。ギャロウェイ氏はここに大規模なビジネスチャンスと、定員の増加による学費低減、ひいては教育格差の縮小という希望を見出す。
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