GAFAによる「人類の家畜化」を止めるのは誰か 人間はすでに「大切なモノ」を奪われつつある
「痛くない歯医者は?」「おいしいパスタ屋は?」「タケノコの茹で時間は?」――手元のアイフォンをつついて質問すると、すべてグーグルからひとまずの答えが返ってくる。
実家に住んでいた頃は、医者も飲食店も家族や友達から聞いたり、日頃の会話の中でなんとなく情報として仕入れたりしていた。
料理の作り方は、田舎の母に電話すれば喜んで教えてくれるはずだし、ついでに口やかましくあれこれ言われて面倒に思う反面、日常の緊張感がほどけて電話を切るときには少し気が楽になっていたりもする。当初の目的以上の広がりがそこにはあったのだ。
ところが今や、必要なのは「回答」だけ。人と話すよりグーグル直行、誰かと会話している最中ですら、「あれ、何だっけ?」と記憶につっかかるや、考える間も迷う間もなく反射的にスマホに手をのばしている。



















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