今週末のメインレースは古馬と3歳が交じって牝馬の中距離女王を決めるエリザベス女王杯(GⅠ)だ。今年は改装工事中の京都競馬場ではなく、阪神競馬場の2200mで行われる。宝塚記念と同じコースだ。クロノジェネシス、ラヴズオンリーユーなどが別のレースを選択したため、今年はやや小粒なメンバーだ。
阪神の2000メートルはスタートしてほどなく上り坂になるので前半のペースが上がりにくく最後はスピード勝負の軽いレースになることが多いのに対して、2200メートルはスタートから坂までの直線に距離があって序盤にスピードがつきやすく、レース全体がタフなものになりやすい。今年は共に有力なウインマリリン、レイパパレが先行タイプなので緩いペースにはならないだろう。
別の考慮要素として、3歳と古馬の交流戦の結果などを見るに、世代論的に現在の4歳馬は頼りない一方、3歳馬世代はかなり強い。
エリザベス女王杯は3歳馬のアカイトリノムスメが本命
あわせて考えると、本命はアカイトリノムスメだ。オークスは勝ってもおかしくなかった2着だし、今年の3歳牝馬世代の最強クラスなので、ここを勝てる地力があると見る。先行2騎を差し切るのではないか。
対抗には同じ「ウイン」でもたぶん人気薄の方のウインキートスを抜擢したい。かんべえ先生(吉崎達彦さん)がお好きな父ゴールドシップ産駒で阪神コースには向いている。未勝利以外の4勝はいずれも2000mを超える距離でスタミナがある。
同じく距離とコースが向きそうなウインマリリンが3番手だ。共に先行馬のレイパパレとの兼ね合いで末が甘くなる心配があるが、距離とコースは向いている。
以下、ミルコ・デムーロ騎手の追い込みが不気味なテルツェット、距離が少し長そうだがクリストフ・ルメール騎手鞍上で怖いレイパパレ、力のある5歳世代のランブリングアレーを押さえる。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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