自分より「三高」の結婚相手を目指した彼女の結末 「万馬券」のようなお相手の見つけ方

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自分より「三高」の相手と結婚したい。そんな女性の婚活の結末とはーー?(イラスト:堀江篤史)

「理想が高いと言われるけれど妥協はできなくて、結婚相談所に2年間も在籍しました。お見合いを申し込んでも断られたり、理想とは全然違う人から申し込まれて断ったり。4カ月ほどで気持ちが折れて休会し、だけど『何もしないと出会いすらない』と思い直して活動を再開しました」

33歳のときに始めた婚活の苦しさを振り返るのは中西真美さん(仮名、38歳)。今は、東北地方の中核都市で夫の伸一さん(仮名、47歳)とオスのポメラニアンと一緒に心穏やかに暮らしている。実家までは電車を使って30分の距離だ。

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真美さんの隣で微笑んでいる伸一さんはしっかりした体格の男性。結婚前は筋肉質だったらしいが、真美さんとの楽しい晩酌を続けていたらすっかり太ってしまったという。

「身長170センチで74キロです。結婚してずいぶんたるんでしまいました。会社までは片道1時間を自転車通勤しています。でも、コレステロール値はまったく減りません。この土地はゴハンが美味しすぎるんです。僕は関東の海なし県で育ったので、今からは美味しい魚を食べ続けて死にたいですね」

淡々としながらもユーモアがあって人懐っこそうな人物である。彼のどんなところが真美さんの「高い理想」に当てはまったのだろうか。

理想の男性像は「アメリカ時代」に形成された

東北で生まれ育った真美さんの結婚相手像はアメリカで形成された。高校卒業後の5年間ほどは、語学学校や短期大学、インターンシップなどでアメリカで過ごし、現地で知り合ったアメリカ人男性と付き合っていたのだ。

「そのまま永住したかったのですが、父が末期がんを患ったことを知って一時帰国したんです。妹は東京の大学に通っていたので、両親を支えられるのは私しかいませんでした」

父親を看取った後、母親からは「あなたの好きにしていい」と言われた。でも、母親も病気がちであり、長女の真美さんが近くにいてほしいことは想像できた。真美さんはアメリカに戻ることを断念し、4歳年上の彼氏との遠距離恋愛も続けられなかった。

「その後は、30歳を過ぎる頃まで恋愛する気になれませんでした。私はもともと体格がいい男性が好きだし、アメリカでわかりやすい愛情表現やレディファーストを体験したので、地元に戻ってもつい比べてしまうようになってしまいました。東北の男性はシャイなので……」

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