「新型MacBook Pro」は何がそれほどスゴイのか 16インチ最上位モデル「70万5800円」は格安?
アップルによると、CPUについては、同じ30Wで発揮できる性能がインテルチップの1.7倍、GPUに至っては7倍だとしている。またGPUについて、同じ性能を発揮する場合、M1 Proで70%少ない電力で済む。
負荷の少ない作業ではM1と同様により長時間バッテリーを持続させることができ、また少ない電力でより高い性能を発揮するため、電力が限られるモバイル環境でもより高いパフォーマンスが得られることになる。
Apple Silicon以降に次いで今回重要だったのがディスプレーの刷新だ。今回、iPad Pro 12.9インチモデルにも採用されたLEDバックライトを備える液晶ディスプレー、Liquid Retina XDRとなり、13インチモデルは14インチへとサイズが拡大した。
iPhoneでは有機ELディスプレーを備えており、高いコントラスト比を実現してHDRビデオ(ハイダイナミックレンジ)の撮影と再生に対応している。しかしMacでは、Apple純正の60万円以上となるのPro Display XDRを選ばなければ同様のコントラスト比の表示ができず、HDRビデオの編集環境としての進化が求められてきた。
今回、バックライトを独立制御し、黒=消灯とすることでコントラストを高め、HDR表示に対応させることでこの問題を解決した。同時にiPhone 13 Proでサポートした可変リフレッシュレートのPro Motionもサポートし、120Hzまでの素早い動きにも対応させた。
縁取りは3.5mmに縮小され、ディスプレーで敷き詰められる迫力がある。そのため、画面上部中央にはカメラを避けた画面の切り欠き「ノッチ」が用意された。iPhoneよりは小さいものの、Appleは画面が描けているデザインを「一つの意匠」として展開していくようだ。
MacBook Proにおいては、macOSでつねに画面上部に表示されるメニューバーを切り欠きの高さに合わせて表示することで、コンテンツの表示領域をより広く確保する「ボーナスエリア」との考え方だ。
ポートを復活させ、使い勝手も向上
今回5年ぶりにデザインが見直され、より直線的なデザインが採用されている。しかし新しいデザインの本質はゼロから考え直された熱設計であり、M1が発生するわずかな熱を、より静かにゆっくり回転するファンによって効率的に排出する仕組みとして採用されている。
側面から見ると、ディスプレー側は直角、本体下側は丸みを帯びた意匠となっており、ディスプレーを開くと今度はディスプレーの上の角が丸く、下の角が直角。角と丸のパターンが合わせられている点も細かい配慮が光る。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら