「シメにラーメン食べる人」ほど体調不良に陥る訳 翌朝ダルくて起きれなくなるのも理由があった
飲んだ翌朝、起きようと思っても体が重だるくて起き上がれない。這うようにしてなんとか仕事に行っても、体がだるい。こんな経験をしたことのある酒飲みも多いのではないだろうか。「二日酔い」という言葉で片付けるのは簡単だが、激しい運動をしたわけでもないのに、お酒を飲むとなぜ、翌朝は疲れが残ったような状態になってしまうのだろう。
その理由もまた、アルコールが代謝される過程にある。少々難しい話になるが、説明しよう。
理由1:乳酸が増える
1つ目のキーワードは「乳酸」だ。乳酸は激しい運動をすると血液や筋肉で急激に増えることから、疲労の原因物質と考えられていた。
ところがマラソンを走り終えた直後に調べてみると、血液中の乳酸の濃度は高くない。実際には、乳酸は代謝されエネルギー源として利用されるのだが、乳酸をエネルギー源として利用できないときには、乳酸は蓄積し疲労を感じる状態になっている。
つまり乳酸は疲労の原因物質ではなく、蓄積した乳酸を利用できないことが、ある種の疲労状態を招くと言い換えることができる。
そして、アルコール代謝時にも、激しい運動をしたときと同じように乳酸が大量につくられるようになるのだ。
お酒を飲むと、アルコールが代謝され、アセトアルデヒドに分解される。その過程で、NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)が大量に消費される。
実はこのNADは、形を変えてNADHという物質になる。さらに、アセトアルデヒドが酢酸に分解される過程でも、同じようにNADが消費され、NADHになる。
簡単に言えば、お酒を飲むと、その代謝の過程でNADが大量に使われてなくなり、NADHが大量につくられるということになる。NADはNADHをリサイクルすることによってつくられるため、飲酒をするとこのリサイクル反応が進むことになる。このリサイクルは、代謝のさまざまな場面でおこなわれている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら