「シメにラーメン食べる人」ほど体調不良に陥る訳 翌朝ダルくて起きれなくなるのも理由があった

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その1つに、ピルビン酸から乳酸がつくられる反応がある。これは理由2で述べる、エネルギー産生と関係した反応だ。

飲酒によってアルコール代謝が優先されると、糖質からつくられるエネルギー源であるピルビン酸が、乳酸に変換されてしまう。これは糖質を摂ってもエネルギー源であるピルビン酸→アセチルCoA合成の流れに行かず、乳酸が増えてしまうということである。

ということは、お酒を飲んで乳酸が増え、疲れた状態で目覚めたときに、元気を出そうと思って砂糖がいっぱいの甘い飲み物を摂るのは逆効果ということになる。またお酒を飲んだあとの糖質たっぷりのシメのラーメンを食べるのは、太りやすいだけでなく、乳酸を発生させ、翌日のだるさの原因になる点からもおすすめしない。

理由2:エネルギーがつくれない

私たちの細胞のなかには、ミトコンドリアという細胞内でエネルギーをつくる発電所のようなものがある。ここでおこなわれているのが、TCAサイクルによるエネルギー産生なのだ。

食事を通して得られた糖質、たんぱく質、脂質を代謝することで、アセチルCoAというエネルギーの原材料となる物質がつくられる。この三大栄養素からつくられたアセチルCoAはミトコンドリアへ運ばれ、エネルギーを生み出すATP(アデノシン三リン酸)に変換される。実際のエネルギーはATPが分解されるときにつくられるため、ATPは「生体のエネルギー通貨」などとも呼ばれる。

このエネルギー合成のしくみは、TCAサイクルといわれる通り、多くの中間代謝産物によってサークル状の回路を形成し、ビタミンB群の助けを借りて回路がグルグルまわり、その過程でATPがつくられるようになっている。

どのような反応であってもきっかけが必要となるが、TCAサイクルは、三大栄養素からつくられるアセチルCoAと、アミノ酸代謝の過程でつくられるオキザロ酢酸という2つの物質の存在が出発点になる。つまりエネルギー通貨といわれるATPは、アセチルCoAとオキザロ酢酸がなければ生み出されないのだ。

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