「思いつきで話す上司」が激変するスゴイ会議術

イメージを共有するために使える3つのステップ

会議を迷走させないためにできることとは(写真:sandclock /PIXTA)
経営学者のピーター・F・ドラッカーはこう言いました。「企業の目的は『顧客の創造』である」と。「顧客創造」の源泉は経営者やリーダーが示す方向性=「目指すべき姿」です。当然、ゴールとなる「目指すべき姿」のイメージがあやふやであったり、共有できていなかったりすると、結論の出ない会議が延々と繰り返され、プロジェクトは迷走し、メンバーは疲れ果ててしまいます。
そこで今回は、拙著『メンバーの頭を動かし顧客を創造する会議の強化書』から、新しい顧客を創造するために必要なゴールイメージの共有時のポイントについて、前回記事「『会議をまとめるのが下手な人』に欠けている視点」に引き続きケースとともに見ていくことにしましょう。

社長の言うことがわからないまま終わってしまう会議

あるオーナー企業の経営会議に初めて出席したときのことです。創業者の社長は、話しながらいろいろとアイデアを思いついてしまう人で、「こんなことをしてはどうか」「こういう人が買うと思う」「こんな技術を使えないだろうか」と頭に浮かんだことを次から次へと話しました。

私には、社長のアイデアが断片的でつながりも見えないことから、思考の全体像をイメージできませんでしたが、会議に出席している役員や経営企画の人は、社長の話に時折頷きながら「それは面白いですね」と言い、「なるほど」と相槌を打っていました。私は「よく話の内容がわかるものだ」と感心していました。

そこで会議終了後、役員の一人に「みなさんは社長の話をよく聞かれていましたが、私にはまったく理解ができず肩身の狭い思いでした」と伝えたところ、その役員は恥ずかしそうに「実は私にもよくわかりませんでした」と小声で言いました。

このようにせっかく面白いことを思いついても、相手に理解されなければいいディスカッションにはなりません。

そこで会議の方向性を示すべき社長やリーダーは自分のイメージを相手に理解してもらうために、ストーリーで素案を整理しておくことが有効です。その方法として次の3つのステップを踏むといいでしょう。

  • ステップ1: 思いつきから必要な要素を洗い出す
  • ステップ2: 各要素のイメージを膨らませる
  • ステップ3: 相手がイメージできるように各要素をつなげてストーリーを構成する
次ページイメージを共有するためのスリーステップ
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