「思いつきで話す上司」が激変するスゴイ会議術 イメージを共有するために使える3つのステップ

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ステップ1は、例えばある商品を思いついたら、「売る要素」と「作る要素」に分けて、売る要素として「顧客」「提供価値」「価格」などを洗い出します。

このとき、要素を意識せず思うがままイメージを膨らませると、「こんな機能を付け加えたらどうだろう」や「開発資金をどうしよう」と売る要素以外のことまでいろいろ考え始め、収拾がつかなくなります。

大事なのは、要素をメモ帳やスマホに書き出して可視化すること。このとき、要素を分解する手段としてロジックツリーやマインドマップを用いてもいいでしょう。頭の中だけで考えていると、すぐに忘れてしまい「あれ、何だったかな?」とモヤモヤしてしまいます。

ステップ2は、ステップ1で出した各要素について、自分なりのイメージを膨らませます。例えば「顧客」について、「こんな状況にある人で、こんなニーズを持っている人」といった具合です。企業によっては、顧客イメージを膨らませるために年齢や性別、年収やライフスタイルなどを具体的に考える「ペルソナ」を使うこともあります。

イメージできたら、そういうイメージを持つに至った理由も考えましょう。自分の頭の中のイメージを整理することで、自分が考えていることの全体像を認識できるようになります。

「要旨」「主張」「結論」をハッキリさせる

ステップ3は、各要素をつなげて全体のストーリーを作ります。ストーリーを作るときのポイントは、骨子となる「要旨」「主張」「結論」をハッキリさせることです。

例えば、「商品を売りたい」ということを伝えるなら、

  • 要旨:「売る商品はこれです」
  • 主張:「この商品のコンセプトと想定顧客、価格はこうです」
  • 結論:「3年で売り上げ5億円を目指します」
  •  

といった具合です。これらを明確にしてつなげることで、相手の頭に素案のイメージが浮かびやすくなります。

素案のイメージが粗いときには、A4用紙1枚のメモ程度でまとめれば十分です。素案の解像度が高く相手に詳細なイメージまで伝える必要があるときには、パワーポイントなどで細かく作りこみます。

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