20世紀における、仕事が「できる」「できない」の差は、「情報」を取れるかどうか、「知識」「スキル」があるかどうかの差で生じてきました。それが大卒者と高卒者の大きな差となって表れていました。
高卒と大卒の情報、知識の差はなくなっている
「情報の差」については、大卒者であれば、周囲に同じ境遇の大卒の友達が多く、その分幅広い情報を手に入れることができました。一方で、高卒者は周りの半数以上がブルーカラーに就いており、情報が取りにくかったものです。しかし21世紀以降は、どんな情報でもGoogleで検索し、SNSで入手できるようになりました。むしろ情報「過多」の世界になっており、大卒者でも高卒者でも取れる情報の差はなくなっています。
「知識の差」も同様です。IT社会の発達によって知識もデータ化され、人に頼らないものとなっています。そのため、大卒者と高卒者の間で格差がなくなっています。パソコンの自動化やAI化が進み、専門的な知識・言語が必要とされてきた行政書士や税理士、弁理士などの士業でさえも、今後「AIやロボットによる代替可能性の高い職業」と言われています。
データ化・AI化は、知識量の差を埋め、職業の在り方すらも変化させています。一方で、「技術力・スキルの差」はもちろん生まれます。しかしこれは学歴には関係なく、ポテンシャルや経験で差がつくものです。仕事が「できる」「できない」は情報、知識での差はつきにくく、技術力・スキルはその人次第である。つまりそこに、大卒だから、高卒だからという学歴差は存在しません。
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