日本よりも小国のスイスが超豊かな国になれた訳 物価も世界一「ビッグマック」の価格はなんと倍

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――そんなに高い学費を払ってでも、質の高い教育を受けさせたいってことですね。

渡邊:「わが子にいろんな経験をさせてあげたい」と思う親は多いです。グローバルな環境で教育を受けることにより、異文化への理解、協調性や自主性も身につきます。世界中の人脈も形成できるので、社会に出た後はきっと役立つでしょう。

プライベートバンクが発展した理由

――スイスでプライベートバンクが発祥したのも、教育水準の高さが関係していますか?

渡邊:もちろん、大いに関係しています。しかし、スイスでプライベートバンクが発祥した理由は、ほかにもあるんです。少しヨーロッパの歴史を振り返ってみましょう。実は、ヨーロッパは、紀元前の時代から紛争が多かったんです。

――紀元前……そんな昔から紛争が起こっていたんですか?

渡邊:はい。ヨーロッパは、各々の国で考えると小国が集まっていますよね。その結果、隣の国同士で争いごとが多かったんです。そんな中、1815年のウィーン会議でスイスが永世中立国として認められて以降、スイスはあらゆる戦争に参加せず、中立の立場を守っています。もしも突然、戦争が起こったら、丑久保さんなら自分の資産をどうしますか?

――どこか安全な場所に避難させますね。

渡邊:そうですよね。戦争などが起きると、自分の大切な資産が危険にさらされてしまいます。そのため、富裕層の資産が、永世中立国のスイスに大量に流れ込んだのが、プライベートバンクの始まりです。さて、もう一度お聞きします。富裕層がスイスのプライベートバンクに資産を預けた目的は何だったでしょうか?

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