「新iPad mini」優秀な全く新しい‟文房具"だ 待望のアップデート「第6世代」の実機レビュー

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最新のiPad miniには、iPhone 13シリーズと同じ、6コアCPUを備えるA15 Bionicが搭載された。

こちらはiPhone 13と同様のメモリ4GBバージョンながら、グラフィックスはiPhone 13 Proと同様の5コアを備える、iPhoneとは異なる構成での搭載だ。機械学習処理を行うニューラルエンジンは16コアを搭載する。

手元のデバイスで性能を計測してしてみると、Geekbench 5ではシングルコア1590、マルチコア4477。iPhone 13 Proに比べると、10〜15%低い値を示している。クロック数が3.23GHzから2.93GHzに落としてあることが原因だろう。

グラフィックスはMetalのスコアで13776。こちらはiPhone 13 Proとほぼ同等の速度を示しており、グラフィックスについては遜色ないレベルだ。

なお、iPadの最上位モデルであるiPad ProにはM1チップが搭載されており、マルチコア7500前後、グラフィックス21000以上のスコアをマークする。

「センターフレーム」機能とは?

A15 Bionic搭載によって実現しているのが、センターフレームだ。これは自動追尾機能であり、ビデオ会議アプリなどで利用する事ができる。

インカメラに超広角カメラを採用し、プロセッサーの処理能力を使って被写体を認識。動く人物が映像の中央に収まるように、自動的に表示領域を動かすカメラワークを行ってくれる。一人だけでなく、複数の人も認識し、その人たちを収めるよう調整するから賢い。

何も、動く被写体を捉えるだけがメリットではない。

例えば、オンライン授業を受講するような場面で、iPad miniを斜めに置いて正面にノートを開く場所を確保したとしても、センターフレームによって自分の顔が中央に表示されるため、iPadの向きをカメラのために調整する必要がなくなる。

またオンライン授業を行う先生も、黒板の前を左右に歩きながら授業をしても、きちんと先生をカメラが捉え続けてくれる。ホワイトボードの前でオンラインのブレーンストーミングをする場面でも、iPadを置いておくだけであとは自由に振る舞えば、きちんとビデオ会議に流れていくのだ。

一見派手さが目立つインカメラの新しい機能だが、リモートワークやオンライン会議が当たり前になった現代においては、非常に実用的で、活用する場面が多数見つかっていく。

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