有楽町駅「大人の街の玄関口」が秘める未来予想図 相鉄から直通運転・高架道路廃止でどう変わる?

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続いては1965年に東京交通会館がオープン。隣接地も同時に再開発計画が進められたが、こちらは権利関係などから着工が遅れに遅れ、有楽町イトシアとしてオープンしたのは2007年になった。

駅東側の東京交通会館。15階にある展望レストランがリニューアルした(筆者撮影)

なかなか一筋縄には行かない再開発計画は、2018年に東京ミッドタウン日比谷が完成。その隣接地にあった東宝ツインタワービルが2019年12月に閉館し2023年オープン予定の新ビルへと建て替えられ、「TOKYO2020」閉幕後、駅の北東側にある東京スポーツスクエアが今後、どうなるか見通しがつけば、一段落というところだ。

有楽町は「おしゃれ」な街

家電量販店も若者向けのマルイもあるが、令和の世の有楽町のイメージは「高級」「おしゃれ」でよいと思う。それこそ『有楽町で逢いましょう』以来の戦略が、企業の垣根を越えて実を結んでいる。その分、遊んだり、ショッピングを楽しむには、お金が掛かる街でもある。帝国劇場、日生劇場、東京宝塚劇場も、日本で言う「商業演劇」の劇場であり、チケット代に価値を感じないと縁遠い存在になってしまうところである。

日生劇場(奥)と東京宝塚劇場(筆者撮影)
東宝が運営する日比谷シャンテ前の広場「ゴジラスクエア」(筆者撮影)

統一料金の映画なら、庶民感覚で楽しめる。戦前からの伝統で映画館は再開発ビルにも多数入居しており、なかんずく東宝グループの東京における本拠地でもある。その中心は「ゴジラスクエア」だ。有楽町へ行けば、好みの映画が見られる環境は、もっとアピールしていい。ただ、演劇も映画も大手エンターテインメント産業の傘下にあり、若者が集まり新しい文化が生まれる下北沢などとは様相が違う。

飲食店も、JRの煉瓦積みの高架橋下などには気軽な店がそれなりに集まっており、雑然とした雰囲気もあるが、やはり洗練された店が多い印象。ただ、相対的に東京交通会館や東京高速道路の下の銀座インズなどのショッピング街が、昭和中期のオープン当初の面影を残しており、懐かしさを感じる。東京では最後の1軒であった東京交通会館の回転レストランが、2020年12月に回転を止めてしまったのが惜しい。

こうして見回してみると、全世界的に著名な銀座に隣接しているとはいえ、有楽町は有楽町で、池袋や渋谷の立ち位置にも近い副都心としての機能を持ち合わせている街だと改めて思う。ただ、乗り入れている鉄道がJR東日本以外は東京メトロ、東京都交通局(日比谷駅)だけで、大手私鉄の路線が入っていない分、開発事業やPRの面で損をしている。

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