有楽町駅「大人の街の玄関口」が秘める未来予想図 相鉄から直通運転・高架道路廃止でどう変わる?

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有楽町駅の日比谷口。有楽町そごうのあった読売会館には現在、ビックカメラが入っている(筆者撮影)
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有楽町駅は1910年の開業の長い歴史を持つ。東京駅より古いが、最初から通勤輸送のための駅であり、そのまま大きな変化もなく110年以上、続いている。

ヒット曲で高級感が定着

今の有楽町のイメージは、東側の銀座方面へと続く商業地と、西側の日比谷方面へと続くオフィス街、そして劇場や映画館が多いエンターテインメントの街といったところ。北側には総合文化施設の東京国際フォーラムもあり、最寄り駅の1つだ。

有楽町駅から徒歩圏内にある「銀座」「日比谷」あるいは「丸の内」などのブランド力も強く、地下鉄が密集する地域でもあるから、山手線有楽町駅の印象は相対的に低い。

新たなランドマークとなった「東京ミッドタウン日比谷」(筆者撮影)

戦後の復興期を経て、大型商業ビルとして1957年に完成したのが読売会館だ。これに入居したのが、そごうの東京進出第1号店である有楽町そごう(現在のビックカメラ有楽町店)である。そして、この店のコマーシャルソングとして作られたのが、フランク永井の『有楽町で逢いましょう』なのだ。そごうによる「有楽町高級化キャンペーン」の一環である。

この曲が大ヒットしたおかげで、有楽町が一気に著名になったと言ってもよいだろう。その功績から歌碑も建てられているが、場所はなぜか読売新聞ともそごうとも縁がない、数寄屋橋側に近い有楽町マリオンの前。企業キャンペーンの域を越え、街全体のイメージソングとなったためと解しておこう。

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