デキる人が無意識でやる「思考の地図」の描き方 「問題がないこと」と「足取り」の2つが重要
この度、『入社1年目から差がつく問題解決練習帳』を上梓した、日本最大級のビジネススクール・グロービス経営大学院で教鞭を執る岡重文氏が、「思考の軌跡を地図にする」方法を解説します。
上手くできない人は迷子になってしまう
分析をして、わかったことがあって、それを踏み台にして、また調べて、分析をする……。この一連の思考の流れを上手に進めることができる人がいる一方、上手く進めることができず途中で迷子になってしまう人もいます。迷子になってしまう原因は、いくつか考えられますが、よく見られるのが2つです。
ひとつは、いろいろ調べているはずなのに、その調べた結果を上手く利用できないこと、もうひとつは、今、自分がどこにいるのかが途中からわからなくなってしまうということです。そこで、大事なことは思考の地図を書きながら進むこと。では、思考の地図はどう描いていくとよいのでしょうか。
これから紹介することは、いずれも基本的なことばかりです。読んでしまえば、当たり前のことと感じる人も少なくないでしょう。ただ基本的なことは、得てして頭ではわかっているけど、ついサボってしまいがちです。そして、いざやってみるとすぐにはできなかったりします。
最初は少し面倒かもしれませんが、慣れるとすぐにできるようになるので、この機会に身につけてみましょう。
あなたは、複数のレストランを経営する会社の営業管理の担当です。ある店舗の今月の売上が芳しくないので、少し調査をしたところ、新規顧客の売上には問題はなく、既存顧客の売上が下がっていることにきづきました。さらに、既存顧客の売上を調べてみると、単価は下がってはおらず、客数が減っているということがわかってきました。
今月になって、変更したことを振り返ると3つ。WEBのリニューアルをしたこと、料理長が変わったこと、そして、現場のオペレーションを変えたことです。そこで、3つの仮説を立ててみました。
・食事が前と比べてまずくなったのではないか
・接客品質が下がったのではないか
さて、既存顧客の客数が下がっている原因となりそうなものはどれでしょうか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら