フェアレディZ/GR86、新型スポーツカー徹底比較 発売間近、最旬FRスポーツ買うならどっち?

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240ZGを彷彿とさせる新型フェアレディZ(写真:日産自動車)

外観は、初代の240ZGを彷彿とさせる2つの半円をイメージしてデザインされたLEDヘッドライト、1989年発売の4代目(Z32型)を彷彿とさせる直線的なリアビューなど、歴代モデルへのオマージュが込められたスタイルを採用する。

Z32型フェアレディZのような直線的なデザインが特徴のリア(写真:日産自動車)

搭載エンジンは、新開発の3.0L・V型6気筒ツインターボ。北米仕様車では、最高出力405ps、最大トルク48.4kgf-m/5600rpmを発揮する。現行型のエンジンは3.7L・V型6気筒のNA(自然吸気)だから、新型のエンジンは排気量こそダウンさせているが、ツインターボ化などにより、最高出力は逆に336psから大きく向上させている。

GRブランドから登場となるトヨタの2代目86

今秋発売予定のGR86(写真:トヨタ自動車)

対するGR86は、前述のとおり、スバルと共同開発した、同じくFRレイアウトの軽量スポーツモデルだ。フェアレディZが2人乗りなのに対し、こちらは4人乗りとなる。2012年に登場した初代モデルは、ドライバーが自在に操る楽しさを体感できることを目指し、「直感ハンドリングFR」というコンセプトで開発された。

AE86のラストモデルとなる「特別仕様車GT“ブラックリミテッド”」(写真:トヨタ自動車)

ちなみにモデル名は、1983年に発売したクーペモデル「カローラレビン」と兄弟車の「スプリンタートレノ」に由来する。1.6LエンジンをFRレイアウトで搭載したこれら2モデルは、当時の軽量・コンパクトな国産スポーツカーのブームもあり、絶大な人気を誇る。いずれも型式名が「AE86」だったことから、愛好家などに「ハチロク」の愛称で親しまれた名車たちだ。86というモデル名は、そのテイストを継承する意味で付けられている。

新型は、トヨタのスポーツカー部門「トヨタ・ガズー・レーシング(TOYOTA GAZOO Racing)」が2017年から展開する「GR」ブランドからの販売に変更されたため、名称にGRが付け加えられた。ちなみにGR86は、高級スポーツカーの「GRスープラ」、コンパクトカー「ヤリス」のチューニング仕様「GRヤリス」に次ぐ同ブランドのグローバルモデル第3弾。国内だけでなく、欧州や北米など海外でも販売される。執筆時点でGR86の正式な詳細データはまだ発表されていないため、当記事では主に公開されている開発目標値を紹介する。

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