就活や婚活で「年収ばかり重視する人」の盲点 日本人に圧倒的に足りない「会計思考」
「のれん」の観点から見てみると、単に今の会社や環境では評価されていないだけで、「目に見えない超過収益力」(=魅力やノウハウ・スキル、人柄やコミュニケーションスキル、営業力など)をしっかりと育んでさえいれば、転職や起業などと環境を変えただけで、ひょんなことから一気に花開く可能性もあります。
物事の良い面だけでなく、因と果。オモテとウラを考えるのは、まさに会計のなかでも「複式簿記」の考え方です。そういう考え方がクセになっている人は、「年収800万円です」と言われても、一度立ち止まって考えるはずです。
- ・年収800万円(因)だけど、手取りはいくらなのか(果)?
- ・年収800万円(因)だけど、資産はどうなっているのか(果)?
- ・どんな才能(因)があるから、年収800万円(果)なのか?
- ・年収800万円(オモテ)だけど、毎日遅くまで残業しているのか(ウラ)?
- ・年収800万円(オモテ)だけど、「もっと上を目指したい」と思っているのか(ウラ)?
など、さまざまな視点で「800万円」について考えをめぐらせるでしょう。
いくら年収や勤務先でオモテ面が「よいもの」に見えても、その実態や保有資産(負債)などのウラ面もちゃんと見ないと、「借金まみれなの? 思っていた人と全然違う!」なんてことがあとで発覚したりします。気をつけましょう。
物事の「ウラ」を見て、あやしい儲け話を回避しよう
もちろん、結婚相手を選ぶ場面だけでなく、就職先や転職先、自分の人生を考えるときにも「B/S」で全体を見渡し、「のれん」の付加価値を意識することは非常に大切です。
私たちは「絶対に損しない投資の方法」「これを読んだ人だけが億万長者になれる」など、どうしても一過性のP/Lだけで物事を見がちですが、ぜひ大きなシナジーを生み出すために、B/Sも意識してみてください。人生が変わってきます。
物事の「オモテ」と「ウラ」、「因」と「果」を見られる会計思考を身につければ、あやしい儲け話や詐欺にも、かんたんには引っかからなくなりますよ。
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