「恋愛経験ゼロの男性」が再婚に至るまでの顛末 最初の結婚でなぜ気持ちがすれ違ったのか

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「あなたは家事をやるようになったけど、根本的に何も変わっていなかったよ」

そして、結婚から約1年半後、夫婦関係に終止符が打たれた。

確かな手応えを感じる女性に出会えた

33歳の夏に私の相談所を訪ねてきた。そのときに、離婚までの経緯を話して、こう続けた。

「初めての結婚は失敗しましたけど、そこから学んだことも多い。それを踏まえて、改めてこれからの人生を一緒に生きていくパートナーが欲しい。再婚したいと思ったんです」

こうして、智宏の婚活がスタートした。お見合いは組めたし、交際にもなるのだが、数回会うと交際終了になるという苦戦が続き、20人くらいは見合いしただろうか。そんな中で年明け、2月最後の日曜日に見合いしたのが、成婚になった同い年の佳奈(仮名)だった。

実は佳奈は、入会したての私の会員だった。この日が佳奈は初めての見合いで、午前に1人と午後に1人見合いしたのだが、3人とも私の会員で、午後に会ったのが智宏だった。

佳奈は、智宏にだけ交際希望を出した。彼女も、これまでほとんど恋愛経験がなかったのだが、お見合いのときから智宏にとても好感を抱いていたようだ。一方智宏は、美人の佳奈に、最初からベタ惚れだった。

これは、成婚になった後で聞いた話なのだが、交際に入ってからというもの、毎夜1日も欠かさず、9時から1時間程度のLINEのやりとりをしていたという。こういうカップルは、決まって成婚していく。

私が会員たちに、「婚活におけるLINEは連絡ツールではなく、コミュニケーションツールなんですよ。だから、できることなら毎日するのが大事なんです」というと、「毎日のLINEって、何を書けばいいんんですか」と、たいていの人が聞いてくる。お付き合いに入った会員からは、「毎日来るLINEがうるさいです」「どう返信していいかわかりません」と相談されることも多いのだが、私はそのとき、こう答えている。

「LINEのやりとりが苦痛な方とは、そもそもウマが合わないし、ご縁がないの。交際終了にしましょう」

結婚できる相手というのは、コミュニケーションを取ることに何の疑問も抱かないのだ。どこか違和感があるのに、相手が好条件だからということで結婚を決めてしまうと、それが結婚生活に入ってから気持ちのすれ違いにつながる。智宏の最初の結婚のように。

毎日LINEをし、週に1、2度のペースでデートを重ねて、急速に佳奈を好きになっていく智宏に、私はこんなアドバイスをした。

「毎日のLINEをしたり、マメにデートをするのは、婚活をうまくいかせるためのアクションにしかすぎないの。大事なのは、お相手の気持ちが今どこにあるか、ちゃんと自分のほうを向いているか、確かめながら関係を前に進めていくことですよ。そして、デートの別れ際に、“次にも早く智宏さんに会いたい“と佳奈さんに思わせるように、彼女の気持ちを手に入れていきましょうね」

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