「数字に踊らされる人」と「使いこなす人」の差 データにあたる前にまずは「想像」してみる

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大切なことは、何も考えずにいきなりデータを分析するのではなく、事前に少しでも考えることです。事前の想定があっていても、違っていても示唆を得ることができます。

意図を持ってデータを見ることも意識する

多くの場合、データから何が言えるかを考えます。これはこれで非常に大切な行為なのです。ただ、気をつけないと、データに解釈を与えることが目的化してしまう可能性があります。また、データがあればあるだけ、データに引っ張られてしまうという弊害もあります。データが大量にある場合は、すべてを考慮にいれることはできません。

(出所:『入社1年目から差がつく問題解決練習帳』)

そこで、必要となってくるのが、そもそもどのデータを見るのか、そして、そのデータから何を読み取るのかという意図をもつことです。対象を選択すること、そして、そのデータを何のために見て、そして、何を読み取るのかという意図を持つようにしましょう。データに踊らされないためには、意図を持つことが重要です。

数字から何が言えるのかを考えることは非常に大切なことです。ただ、それだけだと、数字が主役になってしまい、数字に踊らされる可能性が出てきてしまいます。そうならないために、2つのことを意識しましょう。

1点目は、意図を持って数字にあたること。どの数字を見るのか見ないのかを選択し、何を目的に何を読み取るのかを考えること。そして、2点目は、数字を見る前に想定を持つこと。この2つを心がけることで、実際に数字が示してくれている事実に対して、数字に踊らされることなく解釈ができる可能性が高まっていきます。

「データから何が言えるのか」、そして「データから何を拾うのか」、両方の視点を意識しながら、数字に向き合えるようにしていきましょう。

岡 重文 グロービス経営大学院教授

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おか しげふみ / Shigefumi Oka

京都大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修士課程修了。工学修士。大手情報システム会社、コンサルティング・ファームを経てグロービスに入社。企業研修担当、eラーニング事業の立ち上げに関与したのち、経営管理本部で、情報システム部門ならびに人事・総務を統括。現在はファカルティ本部で「クリティカル・シンキング」「ビジネス定量分析」「テクノベート・シンキング」等のコンテンツ開発や、講師の育成業務にかかわる。

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