部下が動かぬ「ダメリーダー」に欠けた6つの視点 「リーダーシップ」の本質をわかりやすく解説
リーダーシップを発揮するうえで大切なことは、③「フォロワーや環境によって、リーダーシップスタイルを使い分ける」です。
町の牛丼屋に行くときと、超高級ホテルで開かれるパーティーに出席するときとでは、服装を変えていると思います。保育園に通っている子どもと会社の上司とでは、接し方のスタイルを変えていることでしょう。つまり、TPOに応じて皆さんは、自分のスタイルを変化させているのです。
リーダーシップでも同じことがいえます。たった1つのリーダーシップスタイルでは、組織に血は巡りません。フォロワーやそのときの環境によってリーダーシップスタイルをさまざまに使い分けられるように、あらかじめ準備しておくことが大切です。
では、どんなリーダーシップスタイルを身につけておくべきかというと、「指示型」と「支援型」の2つがあげられます。
仮に、皆さんのオフィスで火災が発生したとします。このときに支援型スタイルで「火災が発生しました。どう逃げたいですか?」と聞いていたら、場合によって大変なことになりますね。ですからこのようなときは、指示型スタイルで「非常階段に逃げろ!」というのが正しいです。
一方、特別な予定のないのんびりとしたバケーションなのに、家族に「13時までに昼食を済ませて!」と指示したら、家族はいい印象をもたないのではないでしょうか。このようなときには、「今日は何したい?」と支援型でリードするのが望ましいですね。
プロジェクトでも同じです。緊急時は指示型、それ以外は支援型などと、④「リーダーシップのスタイルを切り替えられるようにしておく」ことが大切です。
指示型と支援型はどう使い分ける?
では、指示型と支援型のスタイルの強弱は、どのように変えるとよいでしょうか。知識・技術とモチベーションの両方が低い人には、指示型を強くし、確実に活動をしてもらいます。
活動して成果が出れば、フォロワーのモチベーションは高まります。でも、知識・技術がまだ低い場合には、指示型と支援型双方のスタイルを強くした「コーチ型のアプローチ」を取ります。
また、活動を通じて知識・技術が高まっても、つねにモチベーションが高いとは限りません。そのため、モチベーションが低ければ指示型を弱くし、支援型を強めましょう。自分が決めたことを自ら成功させる支援を通じてモチベーションを高めるのです。そして、知識・技術とモチベーションがともに高くなった人には、指示型と支援型双方を弱めて委任し、独り立ちさせます。
このように、フォロワーの状況をよく見て、それに応じてリーダーシップスタイルを変化させることが大切です。
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