それぞれの事業投資は1口当たりの金額と募集金額が決まっています。その事業は数年にわたって稼働し、最終的な損益に合わせて、ファンド購入者への分配金額が決定され、還元される仕組みです。
このファンドの特徴は「事業性」だけでなく、「共感性」を大事にしているところにあります。単純に、事業を見て、投資をして、事業報告と分配金を受け取って終了ではなく、そのプロセスの共有、それもおカネを集める事業者とおカネを出す個人投資家の顔が見える関係性を大事にしています。
おカネの使われ方に価値を置く出資者
まず、募集の説明会を行う場合には、事業責任者が事業の説明と、それに対する思いを語ります。事業が始まると、その報告が順次アップデートされていくだけでなく、その資金でできた工場などを見学するツアーがあったり、ファンドによっては出資者が催事などので販売や商品開発を手伝う場合もあります。
事業が進み、最終的に商品やサービスが完成すれば、その商品が送られてきたり、優先的にサービスを受けられるなどの特典もついてきます。
「出資した事業者を訪問するツアーなどは人気があります。その中でも、特に被災地の工場再建をした事業者訪問ツアーは印象的でした。事業者の方が『おカネを出していただき、本当にありがとうございました。おかげさまで工場が復活しました』と言ったとき、出資された方が『自分が出した1万円はこれで回収できました』とおっしゃっていたんですね。金銭的なリターンじゃなくて、1万円の使われ方に価値を置かれている方もいるのだと実感しました」
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