「バーベキューは体に最悪の食べ方」医者語る根拠 ソーセージなど加工肉を多く摂るのもよくない

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魚については、カルノシン豊富なマグロやカツオに加え、サバ、アジ、サンマ、サーモンなどを積極的に食べることをすすめます。これらには、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)という脂肪酸が多く、動脈硬化を防ぐ効果があります。最近ではアルツハイマー病も予防すると報告されています。

豆アジやジャコのように、頭から全部食べられる小魚は、カルシウムとビタミンD(カルシウムを吸収するために必要です)が豊富ですから、骨粗鬆症が心配な人に向いています。

いずれにしても、魚はそれぞれにいい働きがあるので「種類にこだわらずどんどん食べる」というスタンスでいいでしょう。サバの水煮缶やシャケの中骨缶などを常備しておけば、ちょっとしたお酒のつまみとしても魚を食べることができます。

肉を食べるなら「鶏肉中心」がおすすめ

一方で、肉には少し注意が必要です。国立がん研究センターの研究チームが日本人を対象に行った大規模調査で、牛肉や加工肉の摂取が大腸がんの発症率を高めることがわかりました。鶏肉にはそうした傾向は見られなかったことや、カルノシンが多く含まれることもあり、「肉を食べるなら鶏肉中心」でいることをすすめます。

肉については産地も重要です。アメリカから輸入されている牛肉は、早く大きくするための肥育ホルモンが使われている可能性があります。今、世界中で前立腺がんと乳がんが増えていますが、これら性ホルモンに関係する疾患が、牛肉などの肥育ホルモンと無縁だとは言い切れません。

健康を考えたら、「危うきには近寄らず」が一番です。魚をたくさん、鶏肉をほどほどに食べ、そのほかの肉は、信頼できるものをときどきに留めるという形で良質のタンパク質を摂りましょう。

今でこそ、寿司も刺身も世界的にメジャーな食べ物になりましたが、少し前までは魚を生で食べるなど奇異な目で見られたものです。でも、寄生虫や食中毒などが心配な食材でない限り、栄養素のことを考えたら生で食べるのが一番いいのです。野菜は火を通すとビタミン類が大きく損なわれます。野菜以外の食材でも同様のことが起き、火を通すことで大切な栄養素が目減りします。

また、ほとんどの食材は、火を通すと前述したAGEが増えます。AGEは、悪魔のような老化促進物質で、体のあちこちで悪さをします。血管にAGEが溜まれば動脈硬化に、骨に溜まれば骨粗鬆症に、皮膚に溜まればシミやシワに……という具合です。細胞そのものを老化させますから、がん、糖尿病、アルツハイマー病など、あらゆる生活習慣病の原因となります。

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