難治性疾患の克服に全力、新薬を世界同時開発--ノバルティス オンコロジー事業部門プレジデント アーヴェ・オプノー

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--グリベックは09年の売上高が39億ドルに達しました(下表)。製薬業界では売上高が10億ドルを超えると「ブロックバスター」(大ヒットとなった医薬品)と呼ばれますが、グリベックを服用している患者はどのくらいに上りますか。

全世界で10万人以上。これには、ほかの適応症も含まれる。

--同じブロックバスターでも、高血圧症治療薬などと比べると、2ケタ近く少ない患者数ですね。それで、4000億円近くを売り上げているとは驚きです。また、ノバルティスは患者数が少ない希少疾病用医薬品の開発に熱心で、米国では数多くの薬が希少疾病用医薬品として指定されています(下グラフ)。これにより、優先審査や早期承認のメリットを享受しています。

グリベックのような薬を、社内では、「ミニバスター」(小さなヒットとなった医薬品)と呼んでいる。新薬が患者にもたらすベネフィットが大きければ、治験に参加する患者数が少なくても、当局から早期に承認を得ることができる。また、保険収載も早い時期に可能になる。タシグナの場合、フェーズ・試験の結果で承認を取得した。患者数は少ないものの、価値に見合った高い価格をつけることができるという点で、希少疾患治療薬の開発は、ビジネスのうえでもメリットが大きい。


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