投資を始めたい人が「下落リスク」を見通す方法 世界の株式で運用する投資信託を選べば怖くない

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資産運用の目的の1つに、将来インフレになっても商品やサービスを買う力を減らさないようにすることがあります。

将来物価がどのくらい上がるかわかりませんが、物価上昇率を上回る利回りで運用できれば購買力(商品を買う力)は減らないと考えられますので、資産の一部を運用していくのはよいことでしょう。つみたてNISAやiDeCoを優先的に使い、投資対象をグローバルに分散し、信託報酬が安い低コストの商品を選びましょう。

対象を分散し、コストを抑え、長く続ける

多くの人にとって、老後の生活費は、公的年金とそれまで貯めたお金を取り崩して賄います。将来、必要になるお金を合理的に、長期にわたってゆっくり増やしていく必要があります。

10年に一度くらい、記憶に新しいところでは新型コロナの感染拡大で世界中の株式市場で価格が大きく下がりました。しかし、恐れることはありません。投資先は、私たちの生活を支えている世界中の主要企業の株式です。株価は、やがて適正な価格に戻ります。

投資は怖いものではありません。資産運用で大切なことは、投資対象をグローバルに分散し、運用コストを抑え、長く投資を続けることです。

岩城 みずほ ファイナンシャルプランナー・CFPⓇ

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いわき・みずほ / Mizuho Iwaki

特定非営利活動法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、お客様の利益を最大限に、中立的な立場でのコンサルティングほか、講演、執筆を行っている。
慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年間活動後、会社員を経てFPとして独立。著書に増補改訂版『人生にお金はいくら必要か』(山崎元氏と共著・東洋経済新報社)、『やってはいけない!老後の資産運用』(ビジネス社)、『「保険でお金を増やす」はリスクがいっぱい』(日本経済新聞出版社)、『結局、老後2000万円問題ってどうなったんですか?』(サンマーク出版)ほか多数。HP

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