「縄跳び」が世界中で超売れまくる意外な理由 アメリカでは売れ行きががなんと3〜4倍に
すると実力をメキメキと伸ばし、フットワークとロープ捌きを巧みに組み合わせた技を次々にマスター。昨年4月に開設した自身のアカウントで華麗なテクニックを公開すると、フォロワー30万人を抱える人気アカウントとなった。どの動画でもまるで機械のように正確なステップを刻みながら、カメラが捉え切れないほどのスピードでロープを操る。その美しいフォームに惹かれ、自分でもチャレンジしてみたという人々も少なくないようだ。
短時間集中の運動ではランニングよりも効率的
見ても跳んでも楽しい縄跳びだが、実は子供の遊びというイメージに反し、有酸素運動としては非常に多くのカロリーを消費できる。人気のランニングも時間あたり多くのカロリーを消費できることが知られているが、縄跳びにきちんと取り組むと、その効果はランニングを上回るのだという。
健康情報を扱う米ヘルス・ライン誌は、縄跳びとランニングの消費カロリーを比較している。カロリー消費量は運動の強度で異なるが、標準的またはそれ以上の強度で運動をする場合は、縄跳びを選んだ方が効率が良いのだという。例として、体重68キロの人が10分間運動する場合、ランニングでは125キロカロリーを消費する。一方、縄跳びでは140キロカロリーだ。同じ時間運動しても、縄跳びの方が1割ほど高い効果を得られる計算だ。
最終的なカロリー消費は継続時間をかけて決まるため、一概に縄跳びの総カロリーが多いということではない。ランニングの方が長時間続けられるという人ならば、そちらを選ぶのも手だ。一方、毎日限られた時間で成果を出したいという場合には、縄跳びが強い味方になりそうだ。
有酸素運動としての効果も高く、CNNに寄稿するダーナ・サンタス氏は、「真に効率的な有酸素運動を探しているなら、縄跳びがまさにそれだといえるでしょう」と述べている。さらに跳躍運動は、骨を丈夫にする効果にも優れている。日本人科学者らによる2005年の研究では、10分間の縄跳びが30分間のランニングに匹敵するほど骨密度を向上させることが確認された。